私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

なんとなく、ミサイル・「どことなくなんとなく」「まるで世界」

「白い夜があった……」 1975年に発表された藤子・F・不二雄「どことなくなんとなく」は、同じ会社や同じ家族でも何かが違う…という恐怖短篇である(『箱舟はいっぱい』〈小学館文庫〉所収)。主人公は不思議な「白い夜」の夢を見て以来、日常に違和を覚える…

野沢尚と麻生千晶・『眠れる森』“抗議” 事件(2)

「この数年、地道にやってきた仕事に少しずつ評価がついてくるようになった一方で、鋭くこちらを揺り動かしてくれる放送批評にめぐり逢いたいと切実に思うようになった」(「新潮45」1999年2月号)

野沢尚と麻生千晶・『眠れる森』“抗議” 事件(1)

テレビ『眠れる森』(1998)は全11回かけて謎を解くミステリードラマとして、当時大きな話題を呼んだ。かつての大映ドラマや近い時期の『家なき子2』(1995)など数か月の放送期間を経て犯人を突きとめるスタイルはあったが、謎解きを前面に謳うのは画期的だ…

援交から仮面へ・時代と切り結ぶ庵野秀明の道筋

テレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』(1995)、映画『シン・ゴジラ』(2016)などによって不動の地位を確保している庵野秀明監督は、天賦の表現力を駆使して世態を描いてきた。

『結婚 陣内・原田御両家篇』(1993)の浦沢義雄脚本と鈴木清順演出とを比較する(5)

71)シナリオでは華子の死は直接的には描かれない。

『結婚 陣内・原田御両家篇』(1993)の浦沢義雄脚本と鈴木清順演出とを比較する(4)

26)横浜の舞の技工室に披露宴の招待状があった。日取りは「平成四年十二月二十四日」。

『結婚 陣内・原田御両家篇』(1993)の浦沢義雄脚本と鈴木清順演出とを比較する(3)

20)テレビ局の前のシーンは書き割り。

『結婚 陣内・原田御両家篇』(1993)の浦沢義雄脚本と鈴木清順演出とを比較する(2)

11)華子の控室に尚也が豆腐のプレゼントを持参する。

『結婚 陣内・原田御両家篇』(1993)の浦沢義雄脚本と鈴木清順演出とを比較する(1)

セシールの提供により制作されたオムニバス映画『結婚』(1993)。鈴木清順・恩地日出夫・長尾啓司の三監督がそれぞれ45分程度の中編を撮った。

監視カメラと織田裕二・『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2)

『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003)での監視システムのシーンが物議を醸したせいか、公開後の本広克行監督のコメントはニュアンスがやや変わっている。

監視カメラと織田裕二・『踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(1)

テレビ『踊る大捜査線』(1997)の映画版『踊る大捜査線THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』(2003)が大ヒットしたとき、かまびすしい議論を呼んだのが劇中に登場する監視カメラであった。

榎戸耕史 トークショー “和の匠・美術監督 池谷仙克の映画” レポート・『さらば箱舟』『台風クラブ』(2)

【『さらば箱舟』について (2)】

榎戸耕史 トークショー “和の匠・美術監督 池谷仙克の映画” レポート・『さらば箱舟』(1)

ある村の一家の盛衰を描いた寺山修司監督の大作映画『さらば箱舟』(1984)。

寺田農 × 高橋巖 トークショー “和の匠・美術監督 池谷仙克の映画” レポート・『実相寺昭雄の不思議館/床屋』(4)

【池谷仙克について (2)】

寺田農 × 高橋巖 トークショー “和の匠・美術監督 池谷仙克の映画” レポート・『実相寺昭雄の不思議館/床屋』(3)

【「床屋」について (2)】

寺田農 × 高橋巖 トークショー “和の匠・美術監督 池谷仙克の映画” レポート・『実相寺昭雄の不思議館/床屋』(2)

【『不思議館』の想い出 (2)】

寺田農 × 高橋巖 トークショー “和の匠・美術監督 池谷仙克の映画” レポート・『実相寺昭雄の不思議館/床屋』(1)

映画『陽炎座』(1981)や『台風クラブ』(1985)、『ホームカミング』(2011)、テレビ『シルバー仮面』(1971)など多数の作品で先鋭的な仕事を手がけた美術デザイナー・池谷仙克。10月に吉祥寺にて特集上映 “和の匠・美術監督 池谷仙克の映画” が行われた…

森次晃嗣 × 樋口真嗣 × 黒木ひかり × 関智一 トークショー レポート・『ウルトラセブン』(2)

【55年前の想い出】 ここで『ウルトラセブン』(1967)に主演した森次晃嗣氏が登場。

森次晃嗣 × 樋口真嗣 × 黒木ひかり × 関智一 トークショー レポート・『ウルトラセブン』(1)

テレビ『ウルトラセブン』(1967)が今年で55周年を迎える。記念プロジェクトとして『セブン』のうちの5本が4Kリマスターで上映され、55年前に第1話が放送された10月1日に池袋でトークイベントも行われた。主演でモロボシダン役の森次晃嗣、映画『シン・ウ…

蓮實重彦 トークショー レポート・『周遊する蒸気船』(2)

【『周遊する蒸気船』について(2)】 そのウィル・ロジャースがどのような雰囲気を持ち、何を演じたか。判事や医者を演じましたけれども、この作品(『周遊する蒸気船』〈1935〉)では船長役を演じております。

蓮實重彦 トークショー レポート・『周遊する蒸気船』(1)

【『周遊する蒸気船』について(1)】 19世紀のミシシッピー川で、青年(ジョン・マクガイア)が無実の罪をかけられた。彼の無実を証明するために叔父の船長(ウィル・ロジャース)と婚約者(アン・シャーリー)が立ち上がる。

金子修介 × 佐伯日菜子 トークショー レポート・『毎日が夏休み』(2)

【現場の想い出 (2)】 金子「(『毎日が夏休み』〈1994〉では)学校の廊下をバレエしながら走っていくシーンで、空中でくるっと一回転してスカートだけど見えない。超人のようで見事でした」

金子修介 × 佐伯日菜子 トークショー レポート・『毎日が夏休み』(1)

中学生・スギナ(佐伯日菜子)は母(風吹ジュン)や再婚相手の成雪(佐野史郎)と暮らしている。真面目に学校に通うふりをしているが、実は登校拒否していた。しかし成雪も秘密で会社を退職しており、ふたりは自宅で何でも屋を開業する。

白井佳夫 トークショー “阪東妻三郎 田村高廣 永遠の親子鷹” レポート(3)

【田村高廣について (2)】 白井「今回上映できなかったものでは『女の園』(1954)は高廣さんのデビューで、いい役でね。優しい青年が高峰秀子の恋人で追いつめられていく。俳優をやろうなんて思ってない人が、素のままの自分を出すことで作品の力になる。そ…

白井佳夫 トークショー “阪東妻三郎 田村高廣 永遠の親子鷹” レポート(2)

【映画初期と阪東妻三郎 (2)】 白井「阪妻さんのやったことはものすごく…。高廣(田村高廣)さんが書いた阪妻さんについての本があって、父親の部屋の押し入れに本が積んであって、見たら発禁の本で持ってたら罪になるようなものがうず高く積んであったと。…

白井佳夫 トークショー “阪東妻三郎 田村高廣 永遠の親子鷹” レポート(1)

『無法松の一生』(1943)などの時代劇スター・阪東妻三郎と子息の田村高廣。この両者の特集上映 “阪東妻三郎 田村高廣 永遠の親子鷹” が阿佐ヶ谷であり、7月に映画評論家・白井佳夫氏のトークも行われた。

上野昂志 × 山根貞男 トークショー レポート・『黄昏映画館 わが日本映画誌』(4)

【文章の長さについて】 山根「長い文章だとたくさん書けるから上野さんがいきいきと書いてるのが判ります」

上野昂志 × 山根貞男 トークショー レポート・『黄昏映画館 わが日本映画誌』(3)

【上野批評の特性 (3)】 山根「(『黄昏映画館 わが日本映画誌』〈国書刊行会〉では)大島渚について書いた文章は多いですね。でも何本も書いたなら作品や姿勢を支持するのかと思ったら、反感とまではいかなくてもちょっと違うんじゃないですかっていうのも…

上野昂志 × 山根貞男 トークショー レポート・『黄昏映画館 わが日本映画誌』(2)

【上野批評の特性 (2)】

上野昂志 × 山根貞男 トークショー レポート・『黄昏映画館 わが日本映画誌』(1)

『魯迅』(三一書房)や『映画全文』(リトルモア)などの著作、伊地智啓プロデューサーの『映画の荒野を走れ プロデューサー始末半世紀』(インスクリプト)といった編著のある評論家・上野昂志。