私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

書籍

金子修介 × 港岳彦 × 花澄 トークショー レポート・『ゴールド・ボーイ』(2)

【原作と脚色 (2)】 金子「(『ゴールド・ボーイ』〈2024〉)原作では貧富の差があって、上流階級と下流の階級が出てくるわけですけど。中流の中の上流下流っていうか、中流でもついこないだまで下流だったのが事業に成功して大富豪になった層があって、一方…

金子修介 × 港岳彦 × 花澄 トークショー レポート・『ゴールド・ボーイ』(1)

沖縄の崖で主人公の男(岡田将生)は義理の両親を突き落として殺害。その所業を偶然に撮影した少年少女(羽村仁成、星乃あんな、前出燿志)は、強請って大金を得ようと企む。

小林信彦 トークショー レポート・『モロッコへの道』『シンガポール珍道中』『アフリカ珍道中』『アラスカ珍道中』『ミサイル珍道中』

船の爆発によりモロッコに漂着したふたりの男(ビング・クロスビー、ボブ・ホープ)。ふたりは美しい姫(ドロシー・ラムーア)をめぐって騒動を巻き起こす。

浦沢義雄 トークショー レポート・『名探偵コナン』『妖怪天国』『忍たま乱太郎』(4)

【アニメーションについて (2)】 最近は『名探偵コナン』(1996〜)での浦沢義雄脚本がネットなどで「トンチキ」だと話題をまいている。『コナン』のストーリーエディターを務める飯岡順一とは若いころからのつき合い(浦沢先生の初参加は2019年の「東京婆ー…

合津直枝と山田太一・放送文化基金の助成を受けておきながら

『男たちの旅路』シリーズや『岸辺のアルバム』(1977)、『ふぞろいの林檎たち』シリーズなどで知られる巨匠・山田太一。その山田の作品を振り返る展覧会の開催や石碑の建立といったことで、俄かに目立っているのが合津直枝である(放送文化基金の助成も受…

原恵一 トークショー レポート・『カラフル』(1)

一度死んだはずの主人公は、自殺を図った中学生・真(声:冨澤風斗)に転生。そこで出会った真の母(声:麻生久美子)や父(声:高橋克実)、兄(声:中尾明慶)、同級生(声:宮崎あおい、南明奈)の思わぬ素顔を知ることになる。

堀啓子 × 安藤宏 講演会 “紅葉と鏡花 牛込神楽坂に花ひらいた文学世界” レポート(5)

【泉鏡花「高野聖」(5)】 安藤「「高野聖」の冒頭は飛騨の山中で宗朝が陸軍参謀本部の地図を手に歩いています。陸軍参謀本部の地図ってのは当時としては最新の科学的な測量に基づいた、日本で最も正確無比な図です。それから列車とかステーションとか、明治…

堀啓子 × 安藤宏 講演会 “紅葉と鏡花 牛込神楽坂に花ひらいた文学世界” レポート(4)

【泉鏡花「高野聖」(3)】 安藤「徒弟制度は私生活にも及びまして、鏡花は神楽坂の料亭で伊藤すずという芸妓となじみになるんですね。交際がつづいて夫婦になりたかったんだけど、師匠の紅葉は猛反対します。資金援助してくれる友人がいて落籍(身請け)させ…

堀啓子 × 安藤宏 講演会 “紅葉と鏡花 牛込神楽坂に花ひらいた文学世界” レポート(3)

【泉鏡花「高野聖」(2)】 安藤「泉鏡花の作品には数々の妖怪、おばけが出てきます。妖艶、というのがひとつのキーワードですね。女と水と夜、これが三大要素です。この3つが合体すると怪異が現れる。どれかひとつ欠けてもダメなんですね。揃ったときに妖しい…

堀啓子 × 安藤宏 講演会 “紅葉と鏡花 牛込神楽坂に花ひらいた文学世界” レポート(2)

【尾崎紅葉「金色夜叉」(2)】 堀「この作品のヒロインは鴫沢宮という若い女性ですストーリーが始まったときは18歳で、鴫沢家のひとり娘で絶世の美女でした。宮には間貫一という許嫁があったんですね。この人は宮と、小さいときからいっしょに育てられていま…

堀啓子 × 安藤宏 講演会 “紅葉と鏡花 牛込神楽坂に花ひらいた文学世界” レポート(1)

明治時代を代表する作家・尾崎紅葉とその弟子・泉鏡花。紅葉と鏡花を論じる講演会が2023年12月に行われた。紅葉に関しては堀啓子・東海大学教授、鏡花に関しては安藤宏・東京大学教授(当時)が講師を務める(以下のレポではメモと怪しい記憶頼りですので、…

伴一彦と君塚良一・『誰かが誰かに恋してる』『踊る大捜査線 THE MOVIE』(2)

シリーズの起爆剤となったネットコミュニティを、こともあろうに悪の巣窟として扱った『踊る大捜査線 THE MOVIE』(1998)。その逆転構造に関して、速水健朗は10年以上を経た時点でこう述べる。

伴一彦と君塚良一・『さよなら、小津先生』『踊る大捜査線』(1)

テレビから映画化されて大ヒットした『踊る大捜査線』シリーズ。脚本を手がけたのが君塚良一で、その君塚に『うちの子にかぎって…』(1984)などで知られる伴一彦が影響を与えたのではないかと筆者は想像している。

評伝 山田太一の生涯(1934-2023)

【青年時代】 1934年、浅草の食堂を営む庶民的な家族のもとに山田太一は生まれた。父と後妻とが対立するなど荒んだ家族から脱出して大学に進学した山田は、孤独に読書に耽った。同期の寺山修司とは頻繁に会って手紙を出し合うなど密に交流し、クラスメートと…

岡留安則 × 花田紀凱 × 中田美香 “「噂の真相」元編集長に休刊の〈真相〉を聞いた”(2004)(2)

「噂真」休刊。編集長の食指が動くネタというと…。

岡留安則 × 花田紀凱 × 中田美香 “「噂の真相」元編集長に休刊の〈真相〉を聞いた”(2004)(1)

1979年から2004年まで刊行されていた月刊誌「噂の真相」。信憑性が低い話もどんどん載せてしまって物議を醸したゲリラ誌だが、その編集長を務めた岡留安則が休刊直前(2004年4月12日)に編集者の花田紀凱、中田美香のインタビューに応じている。

『山田太一からの手紙』(合津直枝演出)を嗤う

2023年秋に逝去した山田太一の追悼として一周忌に放送されたのがETV特集『山田太一からの手紙』(2024)である。他に山田の追悼番組は、同じNHKの『クローズアップ現代』の「山田太一 生きる哀しみを見つめて」(2023)や『TBSレビュー』の1回分、『あの日 …

遠藤龍之介プロデューサーの軌跡・『どきんちょ!ネムリン』『勝手に!カミタマン』『もりもりぼっくん』『ジュニア・愛の関係』

2025年1月27日に行われたフジテレビの10時間記者会見にて、特にきびきびとした対応をみせたのが遠藤龍之介副会長(当時)であった。遠藤は80年代からさまざまな作品を制作しており、その歩みを簡単に追ってみたい。

野村正昭が隠棲していたころ

さまざまな映画監督の若き日を追った『デビュー作の風景 日本映画監督77人の青春』(DU BOOK)は優れたルポルタージュだが、その著者・野村正昭がかつて、仕事が厭になったなどと記していて何となく印象に残っていた。調べてみると2007年に季刊誌「映画芸術…

志水季里子 × 中堀正夫 × 後藤勝彦 × 油谷岩夫 トークショー レポート・『春への憧れ』『東京幻夢』(3)

【『春への憧れ』】

志水季里子 × 中堀正夫 × 後藤勝彦 × 油谷岩夫 トークショー レポート・『東京幻夢』(2)

【『東京幻夢』(2)】 志水「(『東京幻夢』〈1986〉では)ハイビジョンでということで私の顔に立体的なほくろをつけてみたり。それが映るだろうかと。

志水季里子 × 中堀正夫 × 後藤勝彦 × 油谷岩夫 トークショー レポート・『東京幻夢』(1)

東京の片隅で昔ながらの写真館を営む男(堀内正美)。谷中や根岸をさまよい、古ぼけた洋館などを撮影する男の視界に謎の女(志水季里子)が現れて、男は翻弄される。

中堀正夫 × 北浦嗣巳 × 碓井広義 × 後藤勝彦 × 油谷岩夫 トークショー レポート・『波の盆』(2)

【『波の盆』の立ち上げ (2)】

中堀正夫 × 北浦嗣巳 × 碓井広義 × 後藤勝彦 × 油谷岩夫 トークショー レポート・『波の盆』(1)

ハワイに暮らす日系1世の老人(笠智衆)の前に、日本から来た孫(石田えり)が現れる。老人は想い出の中で亡くなった妻(加藤治子)や息子(中井貴一)と語らっていた。

シンポジウム “江戸川乱歩自筆資料の魅力と可能性”(石川巧 × 金子明雄 × 尾崎名津子 × 後藤隆基 × 戸川安宣 × 平井憲太郎)レポート(6)

【パネルトーク (2)】 江戸川乱歩はエッセイも多数遺している。

シンポジウム “江戸川乱歩自筆資料の魅力と可能性”(石川巧 × 金子明雄 × 尾崎名津子 × 後藤隆基 × 戸川安宣 × 平井憲太郎)レポート(5)

【第7~9巻について (2)】 金子「次に新人への配慮です。江戸川乱歩賞を取った作家たち、仁木悦子の作品が映画化されるとか、そういう記事をご本人に送ったと書いてあるんですね。陳舜臣さんの地方紙の記事も送ったと。戸川昌子さんは送ってないのかな、何か…

シンポジウム “江戸川乱歩自筆資料の魅力と可能性”(石川巧 × 金子明雄 × 尾崎名津子 × 後藤隆基 × 戸川安宣 × 平井憲太郎)レポート(4)

【第7~9巻について (1)】 貼雑年譜の第7~9巻は金子明雄氏が担当。乱歩が巨匠となった時代である。

シンポジウム “江戸川乱歩自筆資料の魅力と可能性”(石川巧 × 金子明雄 × 尾崎名津子 × 後藤隆基 × 戸川安宣 × 平井憲太郎)レポート(3)

【第3巻について (2)】 石川「この後の時代ですけど探偵小説会の土曜会が発足します。その案内を乱歩が手書きで書いています。新聞記事と対照化させて載せていて、自分の原稿と報道とが両側から見える。 戦後に行われた、戦争協力の調査票。乱歩が恐れていた…

シンポジウム “江戸川乱歩自筆資料の魅力と可能性”(石川巧 × 金子明雄 × 尾崎名津子 × 後藤隆基 × 戸川安宣 × 平井憲太郎)レポート(2)

【第3巻について (1)】 貼雑年譜の第3巻(戦時下の時代)は石川巧氏が担当。 石川「第1、2巻は既に復刻されました。このセンターの仕事に携わって20年近くになるんですけれども、先日のNHKの番組の撮影で初めて貼雑年譜の現物を見ました。普段は図書館の貴重…

シンポジウム “江戸川乱歩自筆資料の魅力と可能性”(石川巧 × 金子明雄 × 尾崎名津子 × 後藤隆基 × 戸川安宣 × 平井憲太郎)レポート(1)

作家・江戸川乱歩が膨大な資料を貼りつけたスクラップの自分史・貼雑年譜。全9冊のうち、3巻目以降は未公開だったが、2023年にオンライン公開されることになった。公開を記念して同年11月に立教大学大衆文化研究センターでシンポジウム “江戸川乱歩自筆資料…