私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

久世光彦

暗殺と走馬燈・安倍晋三銃撃事件の翌日に

何年も前のことだが首相経験者の遊説を見かけたことがある。さすがに知名度があるので人だかりもできていたけれども、アンチの多い御仁であるせいか、強面のSPが周囲を厳重に警護している……ように見えた。筆者は特にじっくり拝聴したいとも思わなかったので…

あなたの愛の陽だまりに・『お玉・幸造夫婦です』

元力士で妻を亡くし、いまはちゃんこ鍋の店を経営する主人公(浜田幸一)。七夕の日に彼は、思いを寄せていた指圧師の女性(八千草薫)に結婚を申し込む。主人公の娘たち(秋本奈緒美、近内仁子、小林恵)は再婚に猛反対。指圧師は優しげな笑顔を浮かべなが…

寺田農 × 中堀正夫 トークショー(実相寺昭雄監督特集)レポート・『姑獲鳥の夏』『ユメ十夜』(4)

【現場でのエピソード (1)】 京極夏彦原作の大作映画『姑獲鳥の夏』(2005)には、寺田氏は出演していない。

岸本加世子 × 菅野高至 トークショー レポート・『あ・うん』(1)

向田邦子脚本の代表作として知られる『あ・うん』(1980)と『続あ・うん』(1981)。戦前の男女(フランキー堺、杉浦直樹、吉村実子)やその娘(岸本加世子)などを描いた名作である。

久世光彦 インタビュー(2006)・『悪魔のようなあいつ』「向田邦子新春シリーズ」(3)

【一難去ってまた一難だった「カノックス」の経営】 会社経営は大変だったね。今のカミさんとのプライベートな問題がキッカケで、TBSから独立することになったのは44歳の時。TBSにいる19年より今のほうが長いんですが、あの頃はまだ若造、思い上がっていたん…

久世光彦 インタビュー(2006)・『時間ですよ』『寺内貫太郎一家』(2)

【森繁さんが「頭がいい作家がいる」と連れて来た】 森繁(森繁久彌)さんが「師匠」であることは前回お話ししましたが、ボクにはまだ「師匠格」の人が2人います。作家の向田邦子さんとザ・ドリフターズのいかりや長介さんです。

久世光彦 インタビュー(2006)・『森繁久弥 大遺言書』(1)

テレビ演出、舞台演出、映画監督、エッセイ、小説、作詞などマルチな分野で才能を発揮した久世光彦の死から、今年で10年。

向田邦子終戦特別企画(演出:久世光彦)全作品レビュー (2)

3.『蛍の宿』(1997)脚本:山元清多 蛍の宿 [DVD] 岸恵子 Amazon 海辺の町・風の浦で遊郭を営む母(岸惠子)とその娘(清水美砂、田畑智子 )。あるとき、航空隊の士官(椎名桔平、山本太郎ら)が店に現れた。特攻隊として死を目前にする男たちと女たちの束…

向田邦子終戦特別企画(演出:久世光彦)全作品レビュー (1)

故・向田邦子の遺した小説・エッセイをもとに、1985年から2001年まで継続した “向田邦子新春シリーズ” 。そちらと並行して、同じTBSのスペシャルドラマ枠で1995年の夏に “向田邦子終戦特別企画” がスタート。新春シリーズと同じく向田作品からヒントを得て創…

久世光彦 インタビュー(2002)・『一九三四年冬 乱歩』『蕭々館日録』(3)

Q:『一九三四年冬 乱歩』の作中の(小説)「梔子姫」と、ホテルでの乱歩を描いた部分は同時進行で書かれたのですか? それとも乱歩になりきった久世さんが「梔子姫」をまず完成させ、それから作品全体に取りかかったのですか?

久世光彦 インタビュー(2002)・『一九三四年冬 乱歩』『蕭々館日録』(2)

A:ぼくの映画少年の部分は、ドラマの仕事でそれなりに満たされたのに、文学少年の部分は取り残されたままだった。それで小説を書きはじめた、というのがひとつ。もうひとつは、死んだとき、「代表作はドラマの『時間ですよ』など」と死亡欄に載って終わっち…

久世光彦 インタビュー(2002)・『一九三四年冬 乱歩』『蕭々館日録』(1)

『時間ですよ』(1970)や『寺内貫太郎一家』(1974)、向田邦子新春シリーズなど多数のテレビドラマを撮った演出家の故・久世光彦。久世は50代で文筆業にも進出し、エッセイ・小説を精力的に発表した。

向田邦子新春シリーズ(演出:久世光彦)全作品レビュー (5)

【『響子』~『風立ちぬ』(2)】

向田邦子新春シリーズ(演出:久世光彦)全作品レビュー (4)

【『華燭』~『風を聴く日』(2)】 13.『風を聴く日』(1995)脚本:金子成人

向田邦子新春シリーズ(演出:久世光彦)全作品レビュー (3)

【『わが母の教えたまいし』~『女正月』 (2)】 8.『隣の神様』(1990)脚本:金子成人 隣の神様 [DVD] 田中裕子 Amazon 謎の人さらい・赤マントの噂が東京を賑わしていた。自宅前をいつも通る青年(中村橋之助)に恋する病弱な妹(国生さゆり)のために、出…

向田邦子新春シリーズ(演出:久世光彦)全作品レビュー (2)

【『女の人差し指』~『男どき女どき』】 『女の人差し指』にて田中裕子が初参戦。以後、全作品の主演を務めた。小林薫も加わり、ナレーションも含めれば皆勤の加藤治子と合わせて田中 × 加藤 × 小林の黄金トリオが誕生する(『麗子の足』には、小林は不参加…

向田邦子新春シリーズ(演出:久世光彦)全作品レビュー (1)

脚本家として『阿修羅のごとく』(1979)、『あ・うん』(1980)といった綺羅星のような名作を発表し、数々の優れたエッセイ・小説でも知られた向田邦子が事故で急逝したのは、1981年のことである。

ドラえもんと久世光彦・「浪曲ドラえもん」

テレビ『寺内貫太郎一家』(1974)などの演出を手がけ、エッセイ・小説などの文筆活動でも知られた故・久世光彦。久世がテレビや舞台などの演出業と執筆とを両輪とするようになったのは1990年前後のようで、物書きをしているとやや飽き気味だったテレビの仕…