2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧
——小説のなかでも、女主人公の「茜さん」がいろいろ苦労しますね。私どもの常識では理解しにくいのですが、病院側の善意を現地人の患者が裏切る場面もあったりして、貧しい人の裏側についてもはっきりとお書きになっていると思いました。でもこういう裏面の…
保守的、と言うよりクレージーで頑迷な言動の目立つ作家・曽野綾子だが、かつては『天上の青』(新潮文庫)や『華やかな手』(同)、『わが恋の墓標』(同)、『雪あかり』(講談社文芸文庫)など優れた作品を多々発表していた。
キングブラザースは全く知られていない。合衆国でも1冊の研究書もないわけです。この中に多少の野心をお持ちの方がおられたら、カリフォルニア大学に行かれて、キングブラザースについて書くと言ったら、その指導教授はがたがたと膝をふるわせてお前さんやめ…
現在、アンドレ・バザンをめぐるシンポジウムが行われていますが、今回の27本を見ていただくほうがバザンの理論を究明するよりはるかに重要ですから。
映画評論家・文芸評論家として圧倒的なカリスマ性を誇る蓮實重彦のトークショーが、昨年12月に渋谷にて行われた。
【実相寺監督の人間像 (2)】
【現場でのエピソード(2)】 清水「実相寺は名監督じゃないんだよ、ほんとは(笑)。あの時代にあれだけやっちゃったのは珍しい。名作を目指してたわけでないのは明らかだから。
マルキ・ド・サドの原作を実相寺昭雄監督が映画化した『悪徳の栄え』(1988)。主演級の侯爵役は、実相寺作品に多数登場した清水綋治が演じている。
【樋口真嗣監督の回想 (2)】
【樋口真嗣監督の回想 (1)】 樋口真嗣監督は『帝都物語』(1988)や『ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説』(1990)などにスタッフとして参加した。 庵野「ぼくは(実相寺作品を)見てるだけ。スタッフだったのは樋口さん」 真嗣「小僧でしたから、そんなおれ…
2018年12月に、実相寺昭雄監督を追悼する “十三回忌追善 実相寺昭雄 特撮ナイト” が行われた。
【『39』の森田演出】 宇多丸「(『39 刑法第三十九条』〈1999〉の)ごはんの量で(吉田日出子さんの)具合悪そうなのが判りますね。普通のお母さんとして演出することもできるのに。
【出演者について(2)】
【銀残しの映像 (2)】 『39 刑法第三十九条』(1999)の撮影助手だった沖村志宏氏が、客席から発言された。 沖村「銀残しは、フィルムには銀の粒子が塗布されてまして、粒子が光に反応して映像をつくるんですけど、明るいところは白くなって、感光しない黒い…
2011年に逝去した森田芳光監督の全作品上映が、2018年11月から12月にかけて行われた。筆者はなかなか予定が合わず、『39 刑法第三十九条』(1999)のみやっと鑑賞。
【現場でのエピソード (2)】
【現場でのエピソード (1)】 京極夏彦原作の大作映画『姑獲鳥の夏』(2005)には、寺田氏は出演していない。
【監督 実相寺昭雄 (2)】 中堀「張家口の小学校で、日本は美しい国だと教わる。小学校で幕を張って、稲垣浩さんの『無法松の一生』(1943)を初めて見るんですよ。人力車で小倉の街を通る印象がすごいと。上陸用舟艇に4泊5日で畳1枚で4人寝かされて、苦労し…
【若き日の想い出 (2)】
『ウルトラマン』(1966)や『ウルトラセブン』(1967)、『怪奇大作戦』(1968)などで知られた実相寺昭雄監督が逝って12年。13回忌にあたる2018年12月に、監督映画『悪徳の栄え』(1988)のリバイバル上映と、寺田農氏と撮影の中堀正夫氏とのトークショー…