私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

杉田成道演出「3番テーブルのもう1人の客」の敵意・『3番テーブルの客』(2)

『3番テーブルの客』(1996)のスペシャル版「3番テーブルのもう1人の客」は、台本の遅れによって舞台が初日を迎えられずにパニックに陥っているところから始まる。

杉田成道演出「3番テーブルのもう1人の客」の敵意・『3番テーブルの客』(1)

かつて歌手だった男は、いまは劇場の前に位置するカフェで働いている。ある日、別れた妻が偶然カフェに現れ、男はいまも歌っていてきょうは劇場で著名なビビ萩原と共演するんだと懸命に見栄を張った。だがその元妻の正体こそが…。

君塚良一 インタビュー(2016)・『グッドモーニングショー』『遺体 明日への十日間』(3)

――(引用者註:映画『グッドモーニングショー』〈2016〉)澄田キャスターを取り巻く環境はもちろん、そのほかの番組スタッフたちの番組作りにかける姿勢も、みんな真剣に取り組んでいるのだけど、真剣だからこそ可笑しかったです。

君塚良一 インタビュー(2016)・『グッドモーニングショー』(2)

――テレビを作るのが難しい時代になった?

君塚良一 インタビュー(2016)・『グッドモーニングショー』(1)

最近はテレビ『教場』(2020)や『踊る大捜査線』シリーズの番外最新映画『室井慎次 敗れざる者』(2024)と『室井慎次 生き続ける者』(2024)がよくも悪くも話題の君塚良一。その君塚氏が脚本・監督を務めた映画『グッドモーニングショー』(2016)で、そ…

中村克史演出 × 山田太一脚本『男たちの旅路 車輪の一歩』聖地巡礼(ロケ地探訪)- 豪徳寺

鶴田浩二主演『男たちの旅路』シリーズの名作「車輪の一歩」(1979)。豪徳寺駅の付近でロケが行われている。川崎の堀之内につづいて豪徳寺を探訪。 【小田急線沿線】

中村克史演出 × 山田太一脚本『男たちの旅路 車輪の一歩』聖地巡礼(ロケ地探訪)- 川崎 堀之内

鶴田浩二主演『男たちの旅路』シリーズの中でも特に名作の誉れ高い「車輪の一歩」(1979)のロケ地を探訪。車椅子の青年・川島敏夫(斎藤洋介)が風俗街(当時のトルコ風呂)へ行くシーンは、川崎市の堀之内町で撮られている。演出の中村克史氏は当時「隠し…

唐沢俊一の「私はここにいるよ!」

評論家の唐沢俊一には、偶然なのかあまり影響を受けていない。当方の無知ゆえに唐沢の訃報に接しても感慨が湧くこともさほどないのだが、SNSによって死が発覚したと知ると何だか複雑な心境にはなる。

切通理作 インタビュー “恥じらい、切なさ、情けなさ…今だから言える話”(2011)(4)

切通 その滑稽さってある意味、普遍的なんですよね。ただ伝えるのが難しい。これ本当に恥ずかしい話なんだけど、以前、ある女の子にフラれた時に、僕は「君は俺のことが好きなはずだ!」って叫んだんですよ。

切通理作 インタビュー “恥じらい、切なさ、情けなさ…今だから言える話”(2011)(3)

――そうですね。美少女ゲームが悪いとかは全く思いませんが、ただ「僕は非モテで童貞でエロゲーばっかやってますがなにか?」みたいなノリを見せられると、なにか「受難の果てに選民思想に至る」みたいな、厚かましさを感じるところはありますね(笑)。

切通理作 インタビュー “恥じらい、切なさ、情けなさ…今だから言える話”(2011)(2)

――エロが純粋なオナニーツールというより、一つの娯楽として受容されていたんですね。 切通 今でこそ、割と遅い時間でも外を子供連れて歩いてる大人っていますけど、僕が子供の頃は「夜9時過ぎたら大人の時間」という感覚がハッキリあって、そこに子供が立ち…

切通理作 インタビュー “恥じらい、切なさ、情けなさ…今だから言える話”(2011)(1)

『怪獣使いと少年』(宝島社文庫)や『ウルトラマン ニュージェネの証』(ホビージャパン)、『山田洋次の〈世界〉』(ちくま新書)、『失恋論』(角川学芸出版)などの批評・インタビューや監督映画『青春夜話 Amazing Place』(2017)などで知られる切通理…

山田太一『終りに見た街』が帰ってきた

都心に通う生活者が暮らすようなベッドタウンに住む一家族。ある日、彼らは戦時下に家ごとタイムスリップした。主人公が幼いころに親しかった友人とその息子も何故かいっしょで、便利な生活に慣れきった彼らは戦時中に叩き込まれる。せっかく未来を知ってい…

三谷幸喜と深津絵里・『ステキな金縛り』『ベッジ・パードン』(2)

海外公演などの経験はあっても「旅がそんなに好きではない」三谷幸喜にとって単独渡航は挑戦であっただろう。それにしても「気分転換」をしたい折りは過去にもあっただろうに、ロンドン行きが何故この2010年というタイミングだったのか。本人の言う通り取材…

三谷幸喜と深津絵里・『ザ・マジックアワー』『ステキな金縛り』(1)

新作映画『スオミの話をしよう』(2024)の脚本・監督を務める三谷幸喜は「普段は、あの役者にあの役をやらせたら面白いぞ、みたいなところからストーリーを考える」(『三谷幸喜のありふれた生活3 大河な日日』〈朝日新聞出版〉)とジョークまじりで語った…

特攻服を祭り上げるのは誰だ・『3年B組金八先生』(第2シリーズ)

ヒット映画や秀逸なドキュメンタリー番組により改めて特攻隊が注目を集めている。特攻隊というと筆者が思い出すのはテレビ『3年B組金八先生』の第2シリーズ(1980)で、特攻への言及が『金八先生』全体を貫く精神にもよくも悪くもつながっているように感じら…

浦沢義雄 発言(インタビュー)録(8)

言葉として好き、根拠なく嫌い ――『たまご和尚』などで、「同情が好き」というようなフレーズがありますが。

浦沢義雄 発言(インタビュー)録(7)

『ペットントン』(1983)や『どきんちょ!ネムリン』(1984)などの東映不思議コメディーシリーズやアニメ『忍たま乱太郎』(1993)などで知られる浦沢義雄先生。2013年2月に「京都の某ホテルにて」行われたという浦沢先生のインタビューを以下に引用したい…

風吹ジュン × 山崎裕 トークショー レポート・『ラ・カチャダ』(2)

【作品について (2)】 山﨑「この作品(『ラ・カチャダ』〈2019〉)の前に劇団はひとつ舞台をやってたみたいです。その次に母親がテーマでもっと長い作品をやろうということで動き出した。既に少し始まっていたところに監督が参加して(ドキュメンタリー制作…

風吹ジュン × 山崎裕 トークショー レポート・『ラ・カチャダ』(1)

エルサルバドルのシングルマザー5人が劇団 “ラ・カチャダ” を立ち上げた。その演劇は彼女たち自身の現実の人生、虐待や暴力や貧困を直裁に投影したものだった。

大森一樹 インタビュー “いい表現とは観客の視点で作ること”(2009)

映画『ヒポクラテスたち』(1980)、『すかんぴんウォーク』(1984)、『「さよなら」の女たち』(1987)、『ゴジラvsビオランテ』(1989)など多彩な作品を連打した故・大森一樹監督。大森氏は大阪芸術大学教授で映像学科長も務めていた。その時期の思いを…

山田太一インタビューがスタジオジブリ広報誌「熱風」にて連載スタート

2017年から2023年まで、山田太一先生(昨年11月に逝去)の全作品インタビューが行われています。

是枝裕和 トークショー レポート・『もう一つの教育 伊那小学校春組の記録』(3)

【ドキュメンタリーとローラ(2)】 『もう一つの教育 伊那小学校春組の記録』(1991)の後半には、ローラをもとの飼い主の方に戻すか戻さないかについての討議がある。

是枝裕和 トークショー レポート・『もう一つの教育 伊那小学校春組の記録』(2)

【伊那小学校春組の学習(2)】

是枝裕和 トークショー レポート・『もう一つの教育 伊那小学校春組の記録』(1)

最近は『ベイビーブローカー』(2022)や『怪物』(2023)などで知られる是枝裕和監督。是枝氏は20代のころに、長野県にある伊那小学校春組に2年半通ってドキュメンタリー『もう一つの教育 伊那小学校春組の記録』(1991)を撮った。

原恵一 × 辻村深月 トークショー レポート・『かがみの孤城』(2)

【不登校について】

原恵一 × 辻村深月 トークショー レポート・『かがみの孤城』(1)

中学生のこころ(声:當真あみ)はいじめが原因で不登校に。ある日、鏡に吸い込まれたこころは謎の孤城に迷い込み、リオン(声:北村匠海)ら同じく不登校の少年少女に出会った。孤城は仮面をつけた女性・オオカミさま(声:芦田愛菜)が君臨する不可思議な…

山田太一 インタビュー(2006)・『異人たちとの夏』(2)

――山本周五郎賞の審査員もされていましたね。

山田太一 インタビュー(2006)・『異人たちとの夏』(1)

山田太一原作のイギリス映画『異人たち』(2023)が公開された。原作となったファンタジー小説『異人たちとの夏』(新潮文庫)により山田先生は1988年度の山本周五郎賞を受賞。そのときの経緯のほか、ファンタジーなどに関して語られたインタビューが、2006…

石井隆 インタビュー “「現場では大ヒンシュク、毎日孤立していました」異業種監督のパイオニア的存在”(2015)・『GONINサーガ』

『死んでもいい』(1992)や『ヌードの夜』(1993)などで高い評価を受けた石井隆監督。その中で特に人気の高いのが『GONIN』(1995)である。2015年に続編『GONINサーガ』が発表され、公開時のインタビューを(いまは読めなくなっているゆえ)以下に引用し…