【不登校について】
中学生のこころ(声:當真あみ)はいじめが原因で不登校に。ある日、鏡に吸い込まれたこころは謎の孤城に迷い込み、リオン(声:北村匠海)ら同じく不登校の少年少女に出会った。孤城は仮面をつけた女性・オオカミさま(声:芦田愛菜)が君臨する不可思議な…
――山本周五郎賞の審査員もされていましたね。
山田太一原作のイギリス映画『異人たち』(2023)が公開された。原作となったファンタジー小説『異人たちとの夏』(新潮文庫)により山田先生は1988年度の山本周五郎賞を受賞。そのときの経緯のほか、ファンタジーなどに関して語られたインタビューが、2006…
『死んでもいい』(1992)や『ヌードの夜』(1993)などで高い評価を受けた石井隆監督。その中で特に人気の高いのが『GONIN』(1995)である。2015年に続編『GONINサーガ』が発表され、公開時のインタビューを(いまは読めなくなっているゆえ)以下に引用し…
「ユリイカ」2024年4月号(青土社)が、昨年11月に逝去した山田太一先生を特集しています。
冴子なんて段々と落ちぶれて、街のホームレスになっていくんじゃないか、なんてことも実は親父としては心配なんだろうし、本当にあの家は悩みが絶えません(笑)。
テレビ『仮面ライダーW』(2009)にて悪のボス・園咲琉兵衛を演じた寺田農。その怪人体のフィギュアが発売されたのを記念して、2011年に寺田のインタビューが石森プロのサイトに掲載された。寺田氏は2024年3月に逝去したので、追悼として以下に引用したい。
【日本の立ち位置 (2)】 ドラマをつくるときは自分の生きている時代を意識したり吸収したりしながらつくる。人間は時代と切り離せないもので、社会と全く隔離されて生きるなんていうのはリアリティを持たない。その時代の中で犯罪や恋愛や家庭崩壊があったり…
【明智光秀の人物像】
【大河ドラマの企画段階 (2)】 そしたらプロデューサーは喫茶店の片隅で「(『麒麟がくる』〈2020〉の)光秀(明智光秀)役は誰ですか!?」。気が早いね(一同笑)。
本能寺の変で織田信長を討った明智光秀の生涯を描いた意欲的な大河ドラマ『麒麟がくる』(2020)。その脚本を手がけた池端俊策氏は『昭和四十三年 大久保清の犯罪』(1983)や『仮の宿なるを』(1983)、『夏目漱石の妻』(2016)などでも知られる名匠である…
そのようなところで私が映画をじっと見ているうちに、顔面神経麻痺というものにかかってしまい、あるとき水を飲んだら全部左の口から出て来る。これはどうしたことかと病院にまいりました。不幸なことに東大病院だったんですけれども「ああいけない。顔面神…
1944年、偶然出会った娼婦・マノン(セシル・オーブリー)に魅せられたロベール(ミシェル・オークレール)。奔放なマノンはやがて身を持ち崩し、ふたりは破滅へ向かっていく。
【神秘とは何か】 塩田「「すべては神秘に始まり政治に終わる」っていう印象的な言葉についてはいかがですか?」
【光の恐怖 (2)】
劇作家(中原翔子)に、洋館に呼ばれた女優(河野知美)。彼女は劇作家の夫を略奪した過去があった。母を殺す役を演じるうちに女優はおそろしい疑惑にとりつかれていく。
『今朝の秋』(1987)は脚本の山田太一にとって愛着のある作品のようでトークイベントでも自薦の1作として挙げて「家族全員の心は通っていない。でも最期だから芝居を、家族団欒の芝居をしようと」「(ラストシーンの)笠さんと杉村さんも、心が通っていない…
前妻(杉村春子)に男と去って行かれ、蓼科にてひとりで暮らす80代の主人公(笠智衆)。彼のもとへ息子(杉浦直樹)の妻(倍賞美津子)が訪れ、息子ががんで余命わずかだと告げる。息子とその妻は不仲で家庭は冷え切っていた。
『シャツの店』(1986)の主人公はあくまで時代遅れでコミカルで、たしかに『男たちの旅路』シリーズのように作者の意図を越えてヒーロー化してしまう懸念はなさそうではある。しかしそれでも鶴田浩二の目つきやたたずまいにはかっこよさを感じさせるものが…
任侠映画などで存在感を放った名優・鶴田浩二。その鶴田の遺作になったのが山田太一脚本によるテレビ『シャツの店』(1986)である。筆者は幼いころからこの作品をくり返し見ており、その制作過程を改めて振り返ってみたい。
故郷のしきたりのために結婚しなければならない主人公(竹村祐佳)は電車の中で出会った男(久保新二)に偽装結婚を依頼した。主人公のために雪の舞う新宿にマタギの許嫁(池島ゆたか)がトラクターで現れる。主人公の上司である探偵事務所の所長(螢雪次朗…
【小熊秀雄との出会い(2)】 原田「昭和10年代になると戦争のほうへ引きずられていくんですね。だから小熊さんの文章も悲しげな調子なのかもしれません。戦争の機運を盛り上げていこうということで、帝展は大流行します。国が在野の団体からいい作家を引き…
【池袋モンパルナスの誕生】 原田「絵描きたちがフランスに留学して研鑽しながら仲間意識も高めて、帰ってから1930年協会をつくる。その面々がパリで学んできたのはフォービズム。ひとつの表現主義で、ナイフを油絵に叩きつけてキャンバスに吐き出すという描…
戦前戦中に若い画家や彫刻家、詩人などが集ったアトリエ村 “池袋モンパルナス”。その中には画家・寺田政明や詩人の小熊秀雄もいた。2022年12月に政明の子息である俳優・寺田農氏と岩手県立美術館の館長などを務めた美術評論家・原田光氏とのトークショーが行…
【『ウルトラマン』の想い出 (2)】
【『ウルトラマン』の想い出 (1)】 古谷「俳優になったらやりたいポーズのひとつで、ジェームス・ディーンの『理由なき反抗』(1955)のときの構えるポーズ。東宝の俳優になっていつかはやりたいと。ウルトラマン役でできた(笑)。(飯島監督にそのことは)…
【特撮現場の飯島監督(2)】 『ウルトラマン』(1966)の第5話「ミロガンダの秘密」では植物怪獣が登場。 古谷「初日は目が見えなくて、なかなか慣れないし。カメラも35ミリででかいし、照明も熱かったしねえ。(最初の相手は)グリーンモンスで(植物怪獣…
【『ウルトラマン』での飯島監督】 『ウルトラマン』にて飯島監督は第2・3・5話をまず撮っていて、その3本はシリーズのクランク・インで第1話よりも先に制作された。 桜井「『ウルトラマン』になると毒蝮(毒蝮三太夫)さんと小林(小林昭二)キャップはTBS…
『ウルトラQ』(1966)、『ウルトラマン』(1966)などで監督・脚本を務めた飯島敏宏。2021年に逝去した飯島氏を追悼する上映とトークイベントが2021年12月に鶴川にて行われた。