私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

2021-01-01から1年間の記事一覧

佐藤蛾次郎 × 佐藤利明 トークショー レポート・『とめてくれるなおっ母さん』(2)

【『とめてくれるなおっ母さん』の想い出(2)】

佐藤蛾次郎 × 佐藤利明 トークショー レポート・『とめてくれるなおっ母さん』(1)

若いやくざ(佐藤蛾次郎、大野しげひさ、大橋壮多)が組織に取り立てられて奮闘するが、幹部たちの非情な裏切りに遭ってしまうのだった。

木之元亮 トークショー(作家主義 相米慎二)レポート・『魚影の群れ』『ラブホテル』『雪の断章 情熱』『風花』(2)

【その他の相米慎二作品の想い出】 木之元「ぼくと農(寺田農)さんは多いですね。声のかけ方が面白くて「来ない?」「来いよ」とかそんな感じなんですね。台本見たらワンシーン。役名ないんです。

木之元亮 トークショー(作家主義 相米慎二)レポート・『ションベン・ライダー』(1)

やくざの抗争に巻き込まれた少年少女(永瀬正敏、河合美智子、坂上忍)の奇妙な冒険を描いた『ションベン・ライダー』(1983)。相米慎二監督の作品の中でも特に異色作で、見返す度にその不可思議な魅力にとらわれる。

“小林信彦プレゼンツ これがニッポンの喜劇人だ!” ビデオメッセージ レポート

『コラムは笑う』(ちくま文庫)や『時代観察者の冒険』(新潮文庫)などの著作で知られる作家・小林信彦。5月に代表作『日本の喜劇人』が決定版(新潮社)として刊行、渋谷では小林氏の選によるコメディ映画特集が開催されている。映画『人も歩けば』(1960…

本多勝一と文藝春秋・殿岡昭郎『体験的本多勝一論 本多ルポルタージュ破産の証明』(2)

「あの本多記者はどこに行ってしまったのだろうか。アラスカとニューギニアにつづいてベトナムでも本多記者は「足で書く」記者であったはずである。もちろん『戦場の村』の内容や方法についても批判は多い。しかし本多氏は現場に行って事実を確かめたうえで…

本多勝一と文藝春秋・殿岡昭郎『体験的本多勝一論 本多ルポルタージュ破産の証明』(1)

かつて朝日新聞記者(当時)の本多勝一と文藝春秋とが裁判で争った。本多は1964年に文春の主宰する菊池寛賞を受賞しており、当初の関係は良好であったが、月刊誌「諸君!」1981年5月号に本多批判が掲載されるなど両者の対立は深まっていく。やがて本多は文春…

三谷幸喜と “成長物語”・『記憶にございません!』

監督映画『記憶にございません!』(2019)は大ヒット、2021年には初のネット配信ドラマ(『誰かが、見ている』)に挑戦、2022年度の大河ドラマの脚本を手がけることも発表され、変わらずヒット作を送り出している三谷幸喜。

山田太一 講演会 “物語のできるまで”(1997)(6)

物語をとおして現実の自分を見つめる 自分史を書くことが、このごろはやっております。自分のことを書くのはとてもよいことです。しかし、自分が死んだあとに、子どもが読んだり、だれかが読んだりすることを考えると、どうしても自分のことを飾ってしまいま…

山田太一 講演会 “物語のできるまで”(1997)(5)

ドラマというのは有機体のようなものだと、私は思っています。無意識の部分や理屈にあわない部分が排除されたドラマはつまらない。すべてが論理的で、全体が明晰に見渡せるドラマは、とてもうさんくさいのではないかと…。 『荘子』という本におもしろい話が…

山田太一 講演会 “物語のできるまで”(1997)(4)

テレビ番組なども、あたりさわりのないものがよいとされています。何年か前に、「このごろバカが多くて疲れますね」と桃井かおりさんがつぶやくコマーシャルがはやりましたが、すぐ放送禁止になってしまいました。バカというのは、病気の方や障害者の方を言…

山田太一 講演会 “物語のできるまで”(1997)(3)

変わらない「物語」と、変わりつづける「現実」 いかに絵空ごとのドラマであっても、物語と現実とは互いに連動し、関わりあっていなければ、みんなを楽しませることはできません。

山田太一 講演会 “物語のできるまで”(1997)(2)

質よりも量に価値を求めるテレビ業界 人間の権利、人権は平等ですが、人間の存在は平等ではありません。存在までもが平等なら、男性はみんなキムタクとおなじ顔をしていなきゃ不平等ですし、女性は沢口靖子さんみたいな顔をしていなきゃならない(笑)。けれ…

山田太一 講演会 “物語のできるまで”(1997)(1)

1997年9月25日に、脚本家の山田太一先生の講演がNHK京都文化センターで行われた。講演は小冊子「物語のできるまで」(オムロン)にまとめられており(刊行時に加筆されている)入手することができたので以下に引用したい。明らかな誤字は訂正し、用字・用語…

春にして君を想う・東君平『はちみつレモン 君平青春譜』『くんぺい魔法ばなし』

幼いころに読んだ東君平の詩に「五月の海」というのがあった。東君平の作品はかわいらしいイラストや幼年向け絵本、青春の哀歓をつづった詩など多岐にわたり、筆者は小学生のころによく読んでいたが、対象年齢が少々上のものはあまり理解していなかったかも…

堀北真希 × 高良健吾 インタビュー(2011)・『白夜行』(2)

——堀北さんは、初の悪女役でしたが悪女についてはどう思われますか?

堀北真希 × 高良健吾 インタビュー(2011)・『白夜行』(1)

東野圭吾『白夜行』(集英社文庫)はテレビ化・映画化されたヒット作。その映画版(2011)の主演者・堀北真希と高良健吾のインタビューを以下に引用したい。同じ取材をもとにしたのであろう記事はネット上にあるのだが、このインタビューは現在読めなくなっ…

篠崎誠 × 黒沢清 トークショー レポート・『共想』(4)

【『共想』と心理学】

篠崎誠 × 黒沢清 トークショー レポート・『共想』(3)

【映画と演劇】 黒沢「『SHARING』(2014)のときもですが(『共想』〈2018〉の)主要な登場人物が演劇をやっている設定ですね。演劇を持ち込むのはどういう狙いで?」 篠崎「自分の学科が映像や舞台、ダンスをやってる人たちがいて。映画をつくることに関し…

篠崎誠 × 黒沢清 トークショー レポート・『共想』(2)

【『共想』の撮影現場(2)】 黒沢「(『共想』〈2018〉)2回同じ場所でインタビューされて、後ろは白いがらんとした空間で、それが何かを表現しているようにも見える。不穏な感じもあって、単に喋ってるだけとは言え、工夫されてるなと。

篠崎誠 × 黒沢清 トークショー レポート・『共想』(1)

幼なじみの女性ふたり(矢崎初音、柗下仁美)。東日本大震災を境にすれ違うふたりだが、互いに思い合っていた。