私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

2019-01-01から1年間の記事一覧

松井周 × 石橋静河 × 濱田明日香 トークショー レポート・『ビビを見た!』(1)

大海赫の傑作童話を舞台化した『ビビを見た!』(2019)。唯一無二の原作世界にさまざまな趣向・技巧を駆使して挑戦しており、原作の読者としてああこうなるのかと素直に感嘆した。

大海赫 × 松井周 トークショー レポート・『ビビを見た!』(3)

松井「大海さんが普段何を考えているというか、哲学的なことを考えられていた時期があったんでしょうか」

大海赫 × 松井周 トークショー レポート・『ビビを見た!』(2)

松井「文章を書かれてから絵を思いつくんでしょうか」 大海「頭の中にイメージが湧いてくる。それを筆記するだけで間に合わない。考えてる暇がないです」 松井「絵のほうに文字が書いてあることもありますよね。『ビビを見た!』(復刊ドットコム)に特急コ…

大海赫 × 松井周 トークショー レポート・『ビビを見た!』(1)

大海赫の傑作童話『ビビを見た!』(復刊ドットコム)。伝説的・衝撃的な作品が刊行から45年を経て、神奈川芸術劇場にて舞台化されている。

山田洋次 × なべおさみ トークショー レポート・『吹けば飛ぶよな男だが』(4)

【創作について(2)】

山田洋次 × なべおさみ トークショー レポート・『吹けば飛ぶよな男だが』(3)

【『吹けば飛ぶよな男だが』(3)】 山田「この映画(『吹けば飛ぶよな男だが』〈1968〉)をつくってるときは、関西と関東のことは考えなかったね。蛾次郎(佐藤蛾次郎)見てると関西の人間は面白いな、いままでぼくはイメージしたことのない人間がここにいる…

山田洋次 × なべおさみ トークショー レポート・『吹けば飛ぶよな男だが』(2)

【『吹けば飛ぶよな男だが』(2)】 なべ「三郎(主人公)の役がいなくて、先生戻られた。おそらく(撮影の)高羽(高羽哲夫)さんあたりが “ハナちゃんについてる付き人がいたじゃないの”と。ぼくね、先生の映画にハナ肇の付き人として行くと先生がかわいがっ…

山田洋次 × なべおさみ トークショー レポート・『吹けば飛ぶよな男だが』(1)

チンピラの主人公(なべおさみ)と仲間(佐藤蛾次郎)は、家出した若い女(緑魔子)をつれて逃げた。彼女は妊娠しており、主人公は彼女を思いやりながらも、取り返しのつかない事態を引き起こしてしまう。

蓮實重彦 トークショー “ハリウッド映画史講義” レポート・『拳銃魔』(3)

ふたつほどオットー・プレミンジャーの優れた演出について語りたいと思います。

蓮實重彦 トークショー “ハリウッド映画史講義” レポート・『拳銃魔』(2)

ジャック・ターナーは、無声映画時代に活躍したモーリス・トゥールヌールの子どもで、パリで生まれております。フランスで生まれてハリウッドで成功した例はほとんどありませんので、例外的な存在かもしれません。

蓮實重彦 トークショー “ハリウッド映画史講義” レポート・『拳銃魔』(1)

昨年12月から今年1月にかけて蓮實重彦氏のセレクトによるアメリカB級映画特集が行われ、1月に『拳銃魔』(1953)の上映と氏のトークがあった。四方山話という印象で『拳銃魔』についての言及はなかったが…(以下のレポはメモと怪しい記憶頼りですので、実際…

深作欣二と新藤兼人・『軍旗はためく下に』『おもちゃ』(2)

『軍旗はためく下に』(1972)の経緯はなかなかに意外なものだった。歳月を経て、深作欣二は新藤兼人脚本による『おもちゃ』(1999)を撮っている。

深作欣二と新藤兼人・『軍旗はためく下に』『おもちゃ』(1)

『仁義なき戦い』シリーズや『県警対組織暴力』(1975)などで知られた深作欣二監督は、新藤兼人脚本で2本の映画を撮っている。

繚乱始末・『ショーケン』『シナリオ無頼』

いまから20年前、大河ドラマ『元禄繚乱』(1999)が放送された。題材は忠臣蔵で大石内蔵助役の中村勘三郎以下、東山紀之、宮沢りえ、石坂浩二、萩原健一、滝田栄、大竹しのぶ、滝沢秀明など豪華絢爛なキャストが顔を揃えている。

大森一樹 インタビュー “電車が生んだ独自の文化”(2006)

出身地の関西を舞台に、自伝的な『ヒポクラテスたち』(1980)や村上春樹原作『風の歌を聴け』(1981)などを撮ってきた大森一樹監督。

曽野綾子 インタビュー(1985)・『時の止まった赤ん坊』(2)

——小説のなかでも、女主人公の「茜さん」がいろいろ苦労しますね。私どもの常識では理解しにくいのですが、病院側の善意を現地人の患者が裏切る場面もあったりして、貧しい人の裏側についてもはっきりとお書きになっていると思いました。でもこういう裏面の…

曽野綾子 インタビュー(1985)・『時の止まった赤ん坊』(1)

保守的、と言うよりクレージーで頑迷な言動の目立つ作家・曽野綾子だが、かつては『天上の青』(新潮文庫)や『華やかな手』(同)、『わが恋の墓標』(同)、『雪あかり』(講談社文芸文庫)など優れた作品を多々発表していた。

蓮實重彦 トークショー “ハリウッド映画史講義” レポート・『夜の人々』(3)

キングブラザースは全く知られていない。合衆国でも1冊の研究書もないわけです。この中に多少の野心をお持ちの方がおられたら、カリフォルニア大学に行かれて、キングブラザースについて書くと言ったら、その指導教授はがたがたと膝をふるわせてお前さんやめ…

蓮實重彦 トークショー “ハリウッド映画史講義” レポート・『夜の人々』(2)

現在、アンドレ・バザンをめぐるシンポジウムが行われていますが、今回の27本を見ていただくほうがバザンの理論を究明するよりはるかに重要ですから。

蓮實重彦 トークショー “ハリウッド映画史講義” レポート・『夜の人々』(1)

映画評論家・文芸評論家として圧倒的なカリスマ性を誇る蓮實重彦のトークショーが、昨年12月に渋谷にて行われた。

清水綋治 × 中堀正夫 トークショー(実相寺昭雄監督特集)レポート・『悪徳の栄え』(3)

【実相寺監督の人間像 (2)】

清水綋治 × 中堀正夫 トークショー(実相寺昭雄監督特集)レポート・『悪徳の栄え』(2)

【現場でのエピソード(2)】 清水「実相寺は名監督じゃないんだよ、ほんとは(笑)。あの時代にあれだけやっちゃったのは珍しい。名作を目指してたわけでないのは明らかだから。

清水綋治 × 中堀正夫 トークショー(実相寺昭雄監督特集)レポート・『悪徳の栄え』(1)

マルキ・ド・サドの原作を実相寺昭雄監督が映画化した『悪徳の栄え』(1988)。主演級の侯爵役は、実相寺作品に多数登場した清水綋治が演じている。

庵野秀明 × 樋口真嗣 × 樋口尚文 トークショー “十三回忌追善 実相寺昭雄 特撮ナイト” レポート(3)

【樋口真嗣監督の回想 (2)】

庵野秀明 × 樋口真嗣 × 樋口尚文 トークショー “十三回忌追善 実相寺昭雄 特撮ナイト” レポート(2)

【樋口真嗣監督の回想 (1)】 樋口真嗣監督は『帝都物語』(1988)や『ウルトラQ ザ・ムービー 星の伝説』(1990)などにスタッフとして参加した。 庵野「ぼくは(実相寺作品を)見てるだけ。スタッフだったのは樋口さん」 真嗣「小僧でしたから、そんなおれ…

庵野秀明 × 樋口真嗣 × 樋口尚文 トークショー “十三回忌追善 実相寺昭雄 特撮ナイト” レポート(1)

2018年12月に、実相寺昭雄監督を追悼する “十三回忌追善 実相寺昭雄 特撮ナイト” が行われた。

三沢和子 × 宇多丸 トークショー “2018年の森田芳光” レポート・『39 刑法第三十九条』(4)

【『39』の森田演出】 宇多丸「(『39 刑法第三十九条』〈1999〉の)ごはんの量で(吉田日出子さんの)具合悪そうなのが判りますね。普通のお母さんとして演出することもできるのに。

三沢和子 × 宇多丸 トークショー “2018年の森田芳光” レポート・『39 刑法第三十九条』(3)

【出演者について(2)】

三沢和子 × 宇多丸 トークショー “2018年の森田芳光” レポート・『39 刑法第三十九条』(2)

【銀残しの映像 (2)】 『39 刑法第三十九条』(1999)の撮影助手だった沖村志宏氏が、客席から発言された。 沖村「銀残しは、フィルムには銀の粒子が塗布されてまして、粒子が光に反応して映像をつくるんですけど、明るいところは白くなって、感光しない黒い…

三沢和子 × 宇多丸 トークショー “2018年の森田芳光” レポート・『39 刑法第三十九条』(1)

2011年に逝去した森田芳光監督の全作品上映が、2018年11月から12月にかけて行われた。筆者はなかなか予定が合わず、『39 刑法第三十九条』(1999)のみやっと鑑賞。