2015-01-01から1年間の記事一覧
神田のブックハウス神保町にて、毎月行われている、小原乃梨子氏と “おはなしフェアリーズ” による朗読会に行ってきた。 小原乃梨子氏は、テレビ『タイムボカン』シリーズ(1975〜1983)や『未来少年コナン』(1978)、『ドラえもん』(1979〜2005)ののび太…
『恋人たちは濡れた』(1973)で、初めて神代(神代辰巳)さんと仕事しました。千葉に日活の保養所があって、そこで2、3週間泊まって、勝浦とかへ行って(撮影した)。
シネマヴェーラ渋谷にて神代辰巳監督映画の特集上映が行われており、『恋人たちは濡れた』(1973)、『女地獄 森は濡れた』(1973)に出演した中川梨絵氏のトークショーが行われた。
山田「(近年の脚本家軽視の流れを)憤慨しています(笑)。脚本家は自分の物語が書きたいからなったわけでしょう。小説家がマンガのノベライズを書けって言われているようなもので、20〜30代の大事な時期を賭けてるのに。しかもひとりっきりで、会社に入る…
山田太一脚本の『花の森台地』(1974)、『高原にいらっしゃい』(1976)、『緑の夢を見ませんか?』(1978)に、三田氏は出演した(『緑の夢』では主演)。 山田「『花の森台地』は、あのころ建て売りの住宅地が流行り出した。(建て売りが)売れないので、…
国会図書館にて脚本アーカイブスのシンポジウムが行われて、脚本家の山田太一先生が参加。他に三田佳子、『男たちの旅路』(1976〜1982)などの演出家・中村克史、『6羽のかもめ』(1974)などの嶋田親一プロデューサーの各氏が登壇した。司会は岡室美奈子・…
――料理番組ばっかり(笑)。自分でも作るんですか? 三谷 テレビを見て、これはおいしそうだと思うと作りますね。今まで意識せずに食べていたものも「ああ、こうやって作るんだ」というのがわかって面白いですよ。この前、きんぴらを作ったんですけど、あの…
以下に引用するのは「WEEKLYぴあ」1999年2月8日号に掲載された三谷幸喜インタビューである。映画『ラヂオの時間』(1997)の脚本・監督、テレビ『今夜、宇宙の片隅で』(1998)のシナリオなどを手がけていた三谷氏が、2年ぶりに発表した舞台が『温水夫妻』(…
ニューヨークのアパートを舞台に日本人男女(西村雅彦、飯島直子、石橋貴明、梅野泰靖)の応酬を描き、シットコムの笑いを狙ったのがテレビ『今夜、宇宙の片隅で』(1998)。脚本を手がけたのは三谷幸喜。以下に引用するのは、月刊誌「ザ・テレビジョン」199…
初監督の映画『ラヂオの時間』(1997)が好評を博した後、脚本家・三谷幸喜がシナリオのみを担当したのがテレビ『今夜、宇宙の片隅で』(1998)。野心的な前作『総理と呼ばないで』(1997)は不評であったが、次作『今夜』は主要登場人物が4人のみ(西村雅彦…
――ところで、三谷さんは、来年の仕事を一度、白紙にしたそうですね。つい最近、思い直したそうですが、引退を考えてた?(引用者註:舞台『巌流島』が、台本の遅れにより初日延期。主役級の陣内孝則が降板したゆえ)
近年は舞台や映画監督のイメージの強い三谷幸喜は、1990年代から2000年代前半までテレビドラマのシナリオを多数手がけていた。『古畑任三郎』シリーズ(1994〜2006)や『王様のレストラン』(1995)などは代表作だが田村正和、鈴木保奈美、筒井道隆、鶴田真…
【神代辰巳の想い出】
『青春の蹉跌』(1974)やにっかつロマンポルノの『赫い髪の女』(1979)などの秀作を遺して、1995年に世を去った神代辰巳監督。逝去から20年を経て、渋谷にて特集上映が行われている。
古雑誌を整理中に、敬愛する脚本家の山田太一先生がかつて答えたアンケートが出てきたので引用したい。 ひとつ目は、1997年にいまはなきテレビ誌「TeLePAL」(小学館)に載ったもので、他に数多のシナリオライター・演出家・プロデューサーが回答している。
オリンピック招致に尽力し見事成し遂げながらも、すぐに5000万円の資金借用問題が浮上して辞任に追い込まれた猪瀬直樹・前東京都知事。もともとノンフィクション作家だった猪瀬氏が文筆業に戻って発表したのが、『さようならと言ってなかった わが愛 わが罪…
【演技について】 和田「山田さんの最近の作品を見まして、若い役者さんがみんな同じトーンで話すというか、何でこんなふうになってるんだろうと」
【『岸辺のアルバム』(2)】 山田「シナリオ学校の先生方が言うようなリアリティにしびれることもあるでしょうけど、それじゃ物語の意味がないって人も当然いますね。それぞれにいい作品と悪い作品がある。ほんの短いのでもずっと後に残っているとか。
【和田竜と山田太一 (2)】 和田「バトルものでテーマが両立している作品をつくりたいと。大学4年生でシナリオ講座に通って教わったんですが、映画は面白くしちゃいけない、面白いのは低俗で、波風のないものが高級と教えられた気がして。ぼくは『ターミネー…
2月、脚本家の山田太一先生と作家の和田竜氏の対談が神楽坂にて行われた。
奥田 でも山田さんが描く妻たちの反乱というのはあまり多くはみ出さないですよね。「事件を起こさない」ということを執筆上の縛りになさっているとか。 山田 なるべく、ね。犯罪物はやらない、事件をなるべく起こさずにおもしろいドラマを書くというようなこ…
奥田 物語をつくる際、どこか他者の視点を入れることを心がけてらっしゃるんですか? 山田 そうですね。年代というものは人間をかなり規定している。ですから若い人たちの姿を描くのに、別の年代も同じくらいの水準で入れていかないと、主役である若者たちの…
以下に引用する対談は、2004年に行われた脚本家・山田太一先生と、山田先生を敬愛する作家の奥田英朗氏による(「文芸ポスト」Vol.26〈小学館〉)。
往年の『ウルトラQ』(1966)、『ウルトラマン』(1966)にて脚本・監督を務め、バルタン星人のエピソードを撮ったことでも知られる飯島敏宏監督。
【相米慎二監督の想い出 (2)】 田中陽造氏は、自身が参画していない相米作品もご覧になっている。 田中「田畑智子が子役のときに出た『お引越し』(1993)のとき、相米が「見てくれましたか!?」って元気に来て、ああ見たよって言ったら「ちゃんとカット割…
【『セーラー服と機関銃』(2)】 組員のひとり(上田敏也)に「おふくろのにおいがする」と言われた主人公(薬師丸ひろ子)は、彼を抱きしめる。 田中「星泉は意識しないけど女であり、持っていた母性がばっと出ちゃう。
女子高生(薬師丸ひろ子)が弱小暴力団の組長になって活躍する映画『セーラー服と機関銃』(1981)は、この年の配給収入1位の大ヒット作。普通の娯楽映画かと思って何気なく見ると面食らうような趣向(長回し、渡瀬恒彦と風祭ゆきの濡れ場、ライティング、大…
(『リング2』〈1999〉の)ホンでは、プールがざわざわすると、由良よしこさんの看護婦がコードにつまづいて転んで、照明灯が揺らいで感電事故が起きる。それで水に触れてた人は終わり。これには都市伝説が当時あって、六本木アークヒルズのプールで写真撮影…
松嶋菜々子さんはあまり出てこなくて真田(真田広之)さんは既に死んでいるから(『リング2』〈1999〉の)登場人物は背景で何が起きているのか知らない。お客さんが既に知っていることを、登場人物が探っていく。ビデオを見て死んだって言っても、登場人物は…
1998年、鈴木光司の同名原作(角川ホラー文庫)を映画化した『リング』と続編『らせん』の2本立てが大ヒット。数年つづくJホラーブームの幕開けであった。中高生だった筆者の周囲でも『リング』の話題が盛り上がっていたのを覚えている。