2016-01-01から1年間の記事一覧
【放送法と権力 (2)】 是枝「危機感を持ってる現場の人が、垣根を越えてどう連帯するか。報道局直轄でない、『クローズアップ現代』や『NHKスペシャル』の人たち。BPOとして支援できるか判らないけど。孤立すると、小さくなっちゃう。ぼくみたいに好き勝手言…
映画『誰も知らない』(2004)や『海街diary』(2015)、『海よりまだ深く』(2016)などを精力的に撮っている是枝裕和監督。
2012年に池袋の文芸坐にて、映画評論家の山根貞男氏の選ぶベスト映画の特集上映とトークショーが行われた。山根氏の『日本映画時評集成2000-2010』(国書刊行会)の出版を記念してのイベントで2000年代の日本映画に絞ったセレクトだったが、真似してそれぞれ…
【『クリーピー』について (2)】 黒沢「西島くんにも何度も言ってるんですが、かつてだったら(『クリーピー 偽りの隣人』〈2016〉の高倉役は)役所さんで、役所さんでないと思いつつも役所さんならこうだろうなと、どこかで基準、ぼくなりのモデルがあって。
過去の失踪事件の謎を追う犯罪心理学者(西島秀俊)。その隣人(香川照之)は奇妙で怪しげな男である。隣人を不審がる主人公だが、妻(竹内結子)に魔の手が迫っていた。
【飯島敏宏監督の発言】 司会の小中和哉監督は、テレビ『ウルトラマンダイナ』(1998)や『獣電戦隊キョウリュウジャー』(2013)、映画『ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟』(2006)といった特撮ヒーロー作品を撮っている。
【映画の与える影響】 堀切「映画で社会を、できるか判らなくても、変えたいという気持ちでやっています。テレビはなかなか本当のことを伝えてない。福島にもひとくくりでなく、いろんな現実がある。放射能の捉え方、避難するかとどまるか。野菜を食べようと…
【映画の力 (2)】 小栗「映画だと、語っている人の人間性が出ますよね。
【松井良彦監督】 松井良彦監督は『追悼のざわめき』(1988)、『どこに行くの?』(2008)を撮っており、殊に前者は伝説的に語り継がれる。
5月、早稲田大学大隈小講堂にてドキュメンタリー映画『日本国憲法』(2005)の上映と“映画監督と時代”と題されたシンポジウムがあった。
【怪獣映画の想い出(2)】 小林夕岐子氏がヒロイン役に抜擢された『怪獣総進撃』(1968)は、1954年以来つづいた東宝怪獣映画のひと区切りとして企画された。
南海の孤島に出現した怪獣と宇宙からの侵略者。居合わせた日本人が現地人と、旧日本軍の残存兵器で迎撃する。 『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣』(1970)は、地味な怪獣とスケールの小ささによりマイナーな扱いだが、手堅いつくりが光る小品…
【アクションの演者 (2)】 佃井皆美氏は海外向けの映画『芸者vs忍者』(2008)を経て、『さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』(2008)の娘役を演じた。『仮面ライダーW』(2010)の第37・38話(坂本浩一監督が担当)ではイナゴの女役を怪演…
3人の芸人さんが、毎週ネット配信で特撮ドラマ・映画について語らう「特撮は爆発だ!」。そのイベントが昨年から開催されていて、筆者は初めてこの4月のイベントから聞きに行った。場所は杉並区井荻にあるアルファスタントのジム。
ブックハウス神保町にて小原乃梨子氏とおはなしフェアリーズの朗読会が毎月行われており、8か月ぶりに行ってきた(この間、いろいろ都合がつかず…)。
500本近い映画音楽を手がけた作曲家・木下忠司。兄の木下恵介監督『女の園』(1954)、『野菊のごとき君なりき』(1955)などのほか『人間の條件』(1959〜1961)、テレビ『水戸黄門』(1969〜)の主題歌「あゝ人生に涙あり」などで知られる。
【NHKと講談社 (2)】 杉田「テレビ局と出版社とが、この10年くらいで変わってきてる。(以前は)口約束で出版社がやってほしいと来て、テレビ局は上から目線で。それがマージンも上がって、原作者も強くなってきて。マンガになるとテレビ局は苦しい立場で、…
【未映像化の中島脚本 (2)】 中島丈博脚本『新・御宿かわせみ』(2013)の続編頓挫の経緯が、客席にいた黛りんたろう監督によって説明された。
【脚色のトラブル (2)】 浅田「トラブルを避けるには十分なミーティングをすることなんですけど、いちばん相談したい相手は脚本家ではなくて、総合的に演出する監督の方です。テーマ性を伝えておきたい。脚本家が同席してくれれば言うことないですが、会わな…
3月末、日本脚本家連盟創立50周年シンポジウムが行われた。第1部につづく第2部では、中島丈博理事長と金谷祐子常務理事が司会を担当。小説家の浅田次郎、演出家の杉田成道、脚本家の十川誠志・林宏司、プロデューサーの内山聖子、講談社の鈴木宣幸の各氏が出…
【脚本家の地位向上 (2)】 中園「尾崎さんは結婚できない男で、だから『結婚できない男』(2006)が書ける。こんな変な人はいない(笑)。すみません、尾崎は助っ人だったんでいじりやすいんですけど。いびつなところや困ったところが魅力で、こういう人が書…
【俳優と脚本】 熊谷「俳優さんからクレームがあると。逆に、俳優の芝居でふくらむってあるのかお伺いしたいなって」
【朝ドラについて (2)】 大石「(セット縛りのせいで)恋愛も自宅恋愛。キスシーンもセット。道(のセット)はいつもあるんで、少し飾りつけを変えて違う道に。私は20年前ですけど(『ふたりっ子』〈1996〉)いまと同じですね。
3月に、日本脚本家連盟創立50周年シンポジウムが行われた。13時半から17時までの長丁場で、筆者は一応すべて聴講。
今年3月にフィルムセンターにて行われた、根岸吉太郎監督の自選特集。最終日、『永遠の1/2』(1987)、『乳房』(1993)の上映前に根岸監督の舞台挨拶が急遽行われた。
【キャストと撮影現場 (2)】 松本「竹内(竹内結子)さんにはすごく優しく接していただいて。朝から晩までいっしょにやっていて。終盤には手づくりの味噌汁をつくってきてくださったり、薫ちゃんみたいに私も竹内さんが好きになっていった印象です。
かつてにっかつロマンポルノの枠内で『暴行儀式』(1980)、『女教師 汚れた放課後』(1981)といった作品で頭角を現し、『遠雷』(1981)、『雪に願うこと』(2006)、『ヴィヨンの妻』(2009)など滋味にあふれた秀作を発表してきた根岸吉太郎監督。京橋の…
――それを伺うと、純や五郎の独特の口調がより際立ってきます。
1981年にスタートしたテレビ『北の国から』が完結したのは、2002年。その最終作『北の国から 2002遺言』の放送5か月前に、脚本家・倉本聰がインタビューに答えている(聞き手:中村裕一)。
【『祭りの準備』について (2)】 『祭りの準備』(1975)で特に強い印象を残すのは、主人公・楯男(江藤潤)の祖父(浜村純)と、ヒロポンで一時的に頭のおかしくなったタマミ(桂木梨江)とができてしまい、結果的に祖父が首を吊るという展開。これにも中島…