酉年の1993年、両親(佐渡稔、日向明子)の不仲に悩む三姉妹(田中規子、石橋けい、広瀬仁美)。カラオケのしすぎで平和を守ることができなくなったお酉様(麿赤児)は、両親を仲良くさせることと引き替えに、シュシュトリアンとなって戦うことを三姉妹に命じた。酉年の平和を守るため、有言実行三姉妹シュシュトリアンが立ち上がる。
東映不思議コメディーシリーズの最終作『有言実行三姉妹シュシュトリアン』(1993)は、シュールな笑いとアクションに満ちた快作で、いまなおファンが多い。『シュシュトリアン』と『忍者戦隊カクレンジャー』(1994)でヒロイン役を演じたのが広瀬仁美。
7月に広瀬氏の主催するイベントが渋谷で行われ、『シュシュトリアン』と『カクレンジャー』のスタッフ・キャストが集結した。司会はアクションや執筆など多彩な仕事で知られるショッカーO野氏が務める(以下のレポはメモと怪しい記憶頼りですので、実際と異なる言い回しや整理してしまっている部分もございます。ご了承ください)。
【『有言実行三姉妹シュシュトリアン』(1)】
『シュシュトリアン』の広瀬仁美・田中規子両氏は、24年ぶりの再会だという(『カクレンジャー』に田中氏がゲスト出演して以来)。
広瀬「(初めて会ったのは)きっと衣装合わせだと思います」
田中「自分のことで精いっぱいで。食事行ったよね?」
広瀬「もう覚えてない。さっきお迎えに行ったとき、何のためらいもなくハグしました(笑)」
田中「当時は寒かった」
広瀬「すかすかしてて。分厚い肌色のタイツ、ももひきみたいなの履かされてやってたんですけど。その次は暑かった」
田中「日焼けするのが、ここ(露出している部分)だけとか」
つづいて坂本太郎監督が登壇。
坂本「覚えてるのは、この人とブッチャー(ブッチャー武者)さんの回。石神井公園で、ブッチャーさんが宇宙語を言うんですよ」
広瀬「「恐竜の卵」!」
坂本「見初められてお嫁さんに。それでバスケで戦う。それと千秋さんの…」
広瀬「あれ、いいお話でした。ちゃんと覚えてくださっているんですね。前回のイベントは“あんまり覚えてないんだよな”っておっしゃってて(笑)」
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坂本「忘れてたんで、改めて見た」
田中「復習してきたんですね」
坂本「その2本は思い出した。あとはあんまり(笑)。でんでんさんのとか。“怪しいもんじゃない”って言ってて怪しい。他は全部忘れた(笑)」
O野「妖怪ヘリクツは坂本監督でしたね。茶色いタイツで」
坂本「ああ、何話も出てきましたね」
O野「大野剣友会の城谷(城谷光俊)さん」
坂本「みなさん、立ち回りのほうが演技よりうまいです」
O野「剣友会ですから(笑)。妖怪ヘリクツの人がウルトラマンに入ってるとは思わない」
広瀬「そう、ウルトラマンとも共演しましたね」
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広瀬「『シュシュトリアン』は何が起こったのかよく判らない作品というか、いまだに振り返っても不思議少女シリーズだからって理解の仕方です(笑)」
坂本「大泉学園から東映までとことこ行くと、割りと速く歩くんだけど、子どもがそれを追い越していくの。とことことこと、それが仁美」
田中「いつもぎりぎりに来てたよね」
広瀬「住まいが遠かったんですよ。たどり着くのに必死で、駅に着いたら早歩き(笑)」
坂本「追い越しても知らん顔だった。一生懸命でしたね」
広瀬「お姉ちゃんは17歳で青春ですね」
田中「青春が『シュシュトリアン』で終わった。みんなが渋谷や原宿で買い物してるころに、朝5時に西武線乗ってた(笑)」
坂本「おじさんたちはうるさかった(笑)。カメラの前を通ると蹴っ飛ばされる」
広瀬「私たち、蹴飛ばされてはいないですよ(笑)」
坂本「主に男だね。いま蹴っ飛ばしたら、あしたから来ないですよ」
広瀬「いまは優しくしていただいて、私もこないだ『宇宙戦隊キュウレンジャー』(2017)の撮影行ったら、みなさん親切で。昔がハードすぎたんですか」
O野「ぼくらの時代はそれが当たり前」
坂本「それで育ってきたから」
田中「私は運動神経が悪くて、オーディションのときに“運動はどうですか?”って言われて、走るのも遅いですって答えて絶対落ちると思ったら受かっちゃったんです。月子も花子も運動神経いいですからね。3人で走るときは、頼むから私に合わせてと(笑)」
坂本「女の子主役ので、運動神経いいって人はまずいない。斉藤由貴さんは腕立て伏せ1回しかできなかったけど、かっこよく見える」
広瀬「『美少女仮面ポワトリン』(1990)の方(花島優子)はどうでした? 私、見てたんで」
坂本「ポワトリンはね、最初に会議室に行ったら、いちばん後ろの席にひとりすわってて。えっ、この色の黒い娘が主役? やり出したらすごい、運動神経はそんなでもなかったけど(変装で)おじいさんでもおばあさんでもヒットラーでも何でもなりきる。気持ちになりきる。高所も大丈夫で平気」
広瀬「このシリーズに出ると、何でもできるようになる。命がないものとも喋り出すし。ピアノ線がくっついてるものと会話する」
田中「冷蔵庫とか(笑)」(つづく)
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