私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

山田太一

山田太一講演会 “今ここで生きているということ” レポート(1)

12月4日、溝の口駅近くの高津市民館大ホールにて行われた脚本家・山田太一先生の講演会(川崎市立図書館の読書普及講演会)に行ってきた。山田先生は溝の口がご自宅から近いので、ここで講演されるのも初めてではないそうである。この近くの文教堂書店溝の口…

山田太一 インタビュー(2002)・『彌太郎さんの話』(3)

A:「誰かを蘇らせる」ということに関して、ジョン・アーヴィングの『ピギースニードを救う話』という短篇が新潮社から出ているんですよ。少年たちがいじめの対象にしていた知的障害のあるスニードが、ある日、死んでしまうのですが、少年たちにしてみれば後…

山田太一 インタビュー(2002)・『彌太郎さんの話』(2)

Q:テレビドラマの脚本、舞台の脚本、そして小説を書かれるときに感じるそれぞれの違いや、意識して気をつけていることなどはありますか?

山田太一 インタビュー(2002)・『彌太郎さんの話』(1)

脚本家の山田太一先生は『異人たちとの夏』(新潮文庫)や『飛ぶ夢をしばらく見ない』(小学館文庫)、『終りに見た街』(同)など小説も多数書いておられるが、シナリオ作品では比較的リアルな話が多いのに対して小説作品では不可思議な超常現象が頻発して…

山田太一 インタビュー(1995)・『夜中に起きているのは』(3)

書き手が早く反応してはいけないですね 今度の地震を体験したわけではないし、地震そのものを書いているわけではありませんから、神戸のリアルな実態みたいなものをきちっととらえているかどうかというと、そんなことはないと思います。そういうことは時間を…

山田太一 インタビュー(1995)・『夜中に起きているのは』(2)

それらをストップするものは何かというと、ひとつは哲学だと思います。つまりそんなにスピードを速くしなくたっていいんだという哲学、家は古くて不便でもいいんだという哲学。そういうものが身についていればストップできますよね。しかし、なかなかそんな…

山田太一 インタビュー(1995)・『夜中に起きているのは』(1)

脚本家の山田太一先生の作品の底流にいつもあるのが時代や社会への批評意識である。描かれるのは “片隅” の出来事なのだけれども、常に時代が敏感に投影されている。 1995年に発表された舞台『夜中に起きているのは』についてのインタビュー(「週刊金曜日」…

山田太一講演会 “テレビドラマと私” レポート(3)

【老いのドラマ (2)】

山田太一講演会 “テレビドラマと私” レポート(2)

【『男たちの旅路』と鶴田浩二 (2)】

山田太一講演会 “テレビドラマと私” レポート(1)

脚本家の山田太一先生はキャリア40年以上の巨匠である。2013年はテレビ放送60周年になるが、その歴史の中で数多くの秀作を残してきた山田先生がご自身の仕事を振り返る講演会が3月22日にあった。

山田太一講演会 “いま生きていること” レポート(3)

【ドラマについて (2)】 小学一年生ならこれを書いたりできるとか限定できる。でも年をとると男性でも女性でも差が出てくる。こうだ、とは言えない。複雑なものを捉えなくちゃいけない。すると社会科学もいいけど、広い意味での文学で捉えられるんじゃないか…

山田太一講演会 “いま生きていること” レポート(2)

【時代の変化 (2)】

山田太一講演会 “いま生きていること” レポート(1)

脚本家の山田太一先生は、昨2012年には『キルトの家』で健在を示した。2011年には小説『空也上人がいた』(朝日新聞出版)、小説・シナリオ集『読んでいない絵本』(小学館)の二冊を刊行(特に後者は出色だった)。今年1月には舞台『心細い日のサングラス』…

山田太一 × 河村雄太郎 トークショー “敗者たちの想像力 いま山田太一ドラマを再発見する” レポート(2)

(以下は山田先生のトーク)

山田太一 × 河村雄太郎 トークショー “敗者たちの想像力 いま山田太一ドラマを再発見する” レポート(1)

日本を代表する脚本家・山田太一先生はもう評価などされ尽くしているような気がしていたけれども、実は山田作品の研究書というのは少なく、ファンはやや淋しい思いをしていたものであった。だが長谷正人『敗者たちの想像力 脚本家 山田太一』(岩波書店)が…