私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

山田太一

山田太一 × 和田竜 トークショー レポート(2)

【和田竜と山田太一 (2)】 和田「バトルものでテーマが両立している作品をつくりたいと。大学4年生でシナリオ講座に通って教わったんですが、映画は面白くしちゃいけない、面白いのは低俗で、波風のないものが高級と教えられた気がして。ぼくは『ターミネー…

山田太一 × 和田竜 トークショー レポート(1)

2月、脚本家の山田太一先生と作家の和田竜氏の対談が神楽坂にて行われた。

対談 山田太一 × 奥田英朗 “総ての人が〈人生の主役〉になれるわけではない”(2004)(3)

奥田 でも山田さんが描く妻たちの反乱というのはあまり多くはみ出さないですよね。「事件を起こさない」ということを執筆上の縛りになさっているとか。 山田 なるべく、ね。犯罪物はやらない、事件をなるべく起こさずにおもしろいドラマを書くというようなこ…

対談 山田太一 × 奥田英朗 “総ての人が〈人生の主役〉になれるわけではない”(2004)(2)

奥田 物語をつくる際、どこか他者の視点を入れることを心がけてらっしゃるんですか? 山田 そうですね。年代というものは人間をかなり規定している。ですから若い人たちの姿を描くのに、別の年代も同じくらいの水準で入れていかないと、主役である若者たちの…

対談 山田太一 × 奥田英朗 “総ての人が〈人生の主役〉になれるわけではない”(2004)(1)

以下に引用する対談は、2004年に行われた脚本家・山田太一先生と、山田先生を敬愛する作家の奥田英朗氏による(「文芸ポスト」Vol.26〈小学館〉)。

山田太一 トークショー レポート・『チロルの挽歌』(3)

【過去の自作について (3)】 (『チロルの挽歌』〈1992〉)あのころはバブルで、高倉健さんでやらないかと言われて。新味を出すにはどうしようか。車両管理の人だったのに北海道のテーマパークに派遣されちゃって、健さんは口をきかないから、みんなに口をき…

山田太一 トークショー レポート・『岸辺のアルバム』『獅子の時代』『男たちの旅路』『ながらえば』(2)

【過去の自作について (2)】

山田太一 トークショー レポート・『今朝の秋』(1)

ユーロスペースにて脚本家の山田太一先生のトークショーがあり、代表作のひとつである『今朝の秋』(1987)が上映された。 蓼科でひとり暮らしの老人(笠智衆)。その息子(杉浦直樹)は54歳にして死病に冒され、妻(倍賞美津子)とも冷え切っていた。

山田太一 × 中井貴一 × 堀川とんこう × 内山聖子 トークショー レポート・『時は立ちどまらない』(3)

【撮影現場のエピソード (2)】 山田「橋爪(橋爪功)さんと吉行(吉行和子)さんの素晴らしいシーンで、吉行さんはバスで行かざるを得ない。吉行さんの表情、堀川さんの演出もよくて。 中井さんとギバ(柳葉敏郎)さんのシーンは殴り合いとして書いたんです…

山田太一 × 中井貴一 × 堀川とんこう × 内山聖子 トークショー レポート・『時は立ちどまらない』(2)

【企画とテーマ(2)】

山田太一 × 中井貴一 × 堀川とんこう × 内山聖子 トークショー レポート・『時は立ちどまらない』(1)

東日本大震災から3年を経た2014年、震災を描いたホームドラマ『時は立ちどまらない』が放送された。

山田太一先生が元旦の新聞に登場

あけましておめでとうございます。誰も来ないような過疎ったブログにも、新しい年は訪れる…。 2015年元旦には東京新聞、朝日新聞の2紙に脚本家の山田太一先生が登場した。前者では作家の赤坂真理氏との対談で “戦後70年の幸福論” と題されている。後者では山…

偶像(スター)へのレクイエム・『シャツの店』『チロルの挽歌』

昨2013年、脚本家の山田太一のインタビューにおける木村拓哉についてのコメントがちょっと話題を集めた。 山田は、木村が壁にぶつかっているように思われるとしてこう評する。

山田太一 トークショー “豊かに生きることの処方箋” レポート

10月に、脚本家の山田太一先生と写真家の鬼海弘雄氏のトークショーが行われた。 鬼海弘雄氏はインドなど海外でも撮られているそうだが、浅草で見つけたさまざまな人物を、壁をバックに40年に渡って撮っている連作がある。そのシリーズが今年、『世間のひと』…

山田太一講演会 “時は立ちどまらない” レポート(3)

【子育てについて(2)】 子どもといっしょに暮らしているだけで、すごく影響を与えてると思うんですよね。年上の男、年上の女がどういうものか、いるだけでどういう矛盾、どういう悪いところがあるか伝わってくる。夫婦で「死ね」とか罵り合ってても、1時間…

山田太一講演会 “時は立ちどまらない” レポート(2)

【生きるリアリティ (2)】 どっちか選ばないと、飢える、死ぬ、殺されるっていう社会だとほんとのことが見えてくる。でもそうでないとどんどんリアリティがなくなってくる。たしかに夢を描ける装置のおかげで、どれだけ助かってるか判らない。でもぼくたちの…

山田太一講演会 “時は立ちどまらない” レポート(1)

脚本家の山田太一先生の講演会へ足を運ぶ。“ゆっくり子育て講演会” という触れ込みだが、子育てなど終わっていそうなご年齢のお客さんが多かった。それゆえか、子育ての話も出たけれども、大半は時代の批評のようなお話であった。

山田太一 インタビュー(1993)・『春の一族』『丘の上の向日葵』(2)

【『丘の上の向日葵』(2)】 『丘の上の向日葵』は何度か、ほかの局の方もやらないかと言ってきて下さったんですが、なんか、しっくりしないところがあった。今度、堀川とんこうさん(プロデューサー)と話してて、とんこうさんとTBSのスタッフでやるのが一番…

山田太一 インタビュー(1993)・『春の一族』『丘の上の向日葵』(1)

いまから21年前の1993年、脚本家の山田太一先生は連続テレビドラマの仕事からはほぼ退いていたが、この年の春には例外的にTBSの『丘の上の向日葵』(1993)とNHKの『春の一族』(1993)という2本の連続物が同時進行で放送された。

山田太一 インタビュー(1990)・『少年時代』(2)

(映画『少年時代』では)説明的にならないように、最小限度まで、セリフを抑えた

山田太一 インタビュー(1990)・『少年時代』(1)

柏原兵三『長い道』(中公文庫)、それをマンガ化した藤子不二雄A『少年時代』(小学館)。藤子A自身の企画・プロデュースで『少年時代』(1990)は映画化され、藤子Aと篠田正浩監督の指名により、山田太一が脚色を手がけた。

対談 藤子不二雄A × 石子順(1990)・『少年時代』(1)

漫画家の藤子不二雄A先生は今年3月10日で生誕80周年。それを記念して、というわけでもないけれど、藤子A先生が登場された対談記事をアップしてみたい(そんなにたくさん所有しているわけではないが…)。

山田太一が選んだベスト映画(2)

◎90年代日本映画~私のベスト5

山田太一が選んだベスト映画(1)

昨年刊行された『文藝別冊 総特集 山田太一』(河出書房新社)は、過去に書かれた記事の再録が多いことなど若干の不満もあるけれども、それでもファンには面白くて貪り読んだ。

山田太一 トークショー レポート・『月日の残像』(2)

山田太一先生の代表作のひとつである『岸辺のアルバム』(1977)の主題歌はジャニス・イアン「Will you dance?」。選んだのは堀川とんこうプロデューサーだった。

山田太一 トークショー レポート・『月日の残像』(1)

脚本家・小説家の山田太一先生が季刊誌「考える人」(新潮社)に長年連載したエッセイが、『月日の残像』(同)にまとまった。

山田太一講演会 “今ここで生きているということ” レポート(3)

【生きるかなしみ (2)】 勇気をもらうとか元気を出してとかテレビは決まり文句をがんがん言うけど、そういうことをしょっちゅう言ってるとその言葉が本当のような気がしてくる。でも元気じゃなきゃ生きていけないのか、不幸なのか、それは問い直していいんじ…

山田太一講演会 “今ここで生きているということ” レポート(2)

【詩の言葉 (2)】 吉野弘さんは素晴らしい詩をたくさん書いていらっしゃいます。 「日々を慰安が吹き荒れる 慰安がさみしい心の人に吹く さみしい心の人が枯れる(…)

山田太一講演会 “今ここで生きているということ” レポート(1)

12月4日、溝の口駅近くの高津市民館大ホールにて行われた脚本家・山田太一先生の講演会(川崎市立図書館の読書普及講演会)に行ってきた。山田先生は溝の口がご自宅から近いので、ここで講演されるのも初めてではないそうである。この近くの文教堂書店溝の口…

山田太一 インタビュー(2002)・『彌太郎さんの話』(3)

A:「誰かを蘇らせる」ということに関して、ジョン・アーヴィングの『ピギースニードを救う話』という短篇が新潮社から出ているんですよ。少年たちがいじめの対象にしていた知的障害のあるスニードが、ある日、死んでしまうのですが、少年たちにしてみれば後…