神田のブックハウス神保町にて、毎月行われている、小原乃梨子氏と “おはなしフェアリーズ” による朗読会に行ってきた。
小原乃梨子氏は、テレビ『タイムボカン』シリーズ(1975〜1983)や『未来少年コナン』(1978)、『ドラえもん』(1979〜2005)ののび太役などで知られる超ベテラン声優。洋画の吹き替えの仕事も『雨の訪問者』(1970)、『未知との遭遇』(1977)など多数。行く前日に、ヒッチコックの遺作で小原氏がヒロイン(バーバラ・ハリス)を吹き替えた『ファミリー・プロット』(1976)を見直した。
“おはなしフェアリーズ” は小原氏の率いる読み聞かせグループで、2000年ごろから活動開始。それ以前の90年代から、小原氏は朗読に力を入れ始めたようである。
ブックハウス神保町は、絵本など書籍のほかに、アーノルド・ローベルの “がまくん&かえるくん” 人形、レオ・レオニの “フレデリック” 人形、“チェブラーシカ” や “ミトン” のグッズなど、海外の童話に興味がある人間にはたまらないグッズもある(次回行くときは、ちゃんと買います…)。定刻の前に行って店内をふらふらしていると、サングラスをかけた小原氏が到着。「(この時期は)みんなお花見に行っちゃったかな」と、店内でのび太の声がするのでちょっと距離があってもすぐ判る。
開始時刻、小原氏とおはなしフェアリーズの方々(女性ふたり、男性ひとり)が小さなイベントスペースの中央へ。まず「亡くなった越部信義さんがつくってくれた唄です」と、おはなしフェアリーズのテーマソングをみなで唄い始める(小原氏作詞らしい)。唄う際に体を動かすので、小原氏が「脳トレにいいですよ」と言うと、子連れの親御さんは笑う。
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白土あつこ『はるじゃのばけつ』(ひさかたチャイルド)、木村研・村上康成『999ひきのきょうだいのはるですよ』(同)をフェアリーズの3人が役を分担して朗読する。さすがプロで、よく通るいい声。読み終わる度に、小原氏が「お兄さんに拍手ー」などと言って、司会を務める。場が暖まったところで、真打ちは小原氏。五味太郎『はやくあいたいな』(絵本館)を身振り手振りも使って朗読。子どもたちは聞き入り、歓声をあげたりする。子どもの集中ぶりには、さすがプロと驚かされた。終わると、またテーマソングを唄って閉幕。
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小原氏を出待ちしようかとも思ったのだが、通報されるといかんので、今回は退散。また来月も行ってみたい。