私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

山根貞男 × 鈴木一誌 × 瀧本多加志 トークショー レポート・『日本映画作品大事典』(3)

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【監督インデックスと作品解説(3)】

鈴木「2010年に原稿執筆が終わってたんですが、ぼくのところに舛田利雄が来たのは2010年(笑)。まだこんな大物が残ってたのか」

瀧本「申し上げにくいんですけどお願いした方に書いてもらえなかった項目がいくつかありまして、そういうのが山根さんや鈴木さんのところに行ってしまいました」

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山根貞男 × 鈴木一誌 × 瀧本多加志 トークショー レポート・『日本映画作品大事典』(2)

【監督インデックスと作品解説(2)】

山根「ぼくが最初に呼ばれて、三省堂で鈴木さんとふたりで話したときは監督で仕分けるしかないと思ってました。すると編集部が牧野省三とか黒澤明とか書いたカードをつくってくれたんです。鈴木さんと会議室で、この監督は重要だとか分けて。監督の格付けではなくて選別するために重要度のグループをつくったほうがいいだろうと。するとDあたりがいっぱいあった」

瀧本「SABCくらいまでは、完成するまで中身は変わってないです。Dランクは大きく変わって、作品をどうノミネートするかという議論でDランクの監督が少数になったり多数になったり収縮を繰り返した」

山根「500人の監督を選ぶとき300人にフィルモグラフィーがついて200人は代表作だけ、という案も出てきたんですが、それもおかしいんじゃないかということになって。落とすのではなく作品事典にしようというところに戻っていって、全部入れよう」

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山根貞男 × 鈴木一誌 × 瀧本多加志 トークショー レポート・『日本映画作品大事典』(1)

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 100年以上の日本映画のデータを収めた大著『日本映画作品大事典』(三省堂)が22年の歳月を経て完成。編集は映画評論家の山根貞男で、ブックデザインは鈴木一誌が担当している。刊行を記念して山根、鈴木両氏と滝本多加志・三省堂社長によるトークショーが行われた。山根氏と鈴木氏は旧知の間柄で、山根氏は「キネマ旬報」に「日本映画時評」を30年以上連載しているが、そのデザインは鈴木氏(以下のレポはメモと怪しい記憶頼りですので、実際と異なる言い回しや整理してしまっている部分もございます。ご了承ください)。

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別役実 インタビュー(2001)(1)

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 以下に引用するインタビューは、昨年亡くなった劇作家の別役実が2001年に不登校や家族について語ったものである。90年代から2000年代にかけては不登校が社会問題として取り上げられることの多い時代だった。

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