読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

長谷川圭一 × アベユーイチ × 川久保拓司 トークショー レポート・『ウルトラマンネクサス』(1)

テレビ

f:id:namerukarada:20160928162317j:plain

 地球開放機構TLTの部隊・ナイトレーダーに入隊した孤門一輝隊員(川久保拓司)。モンスターと戦い、厳しい副隊長(佐藤康恵)に叱責される孤門の前には、謎の巨人・ウルトラマンも現れた。ハードな日々を過ごす彼の救いは交際中の彼女・リコ(中丸シオン)だが、その彼女の正体は…。

 

 『ウルトラマンネクサス』(2004)は、ウルトラシリーズには珍しく連続ドラマ形式が導入され、主人公はウルトラマンに変身せず、変身するキャラが交代していくという設定、おどろおどろしいホラータッチの演出など掟破りの異色作。リアルタイムで見ていた筆者は過激で先の読めない展開に驚かされた。商業的に苦戦して1年の予定が10か月に短縮されたものの、大団円の最終回は評価が高く、年月を経て人気を集めている。

 完結から11年を経て、横浜市にて最終話の上映と脚本・シリーズ構成の長谷川圭一氏、アベユーイチ監督、主演・川久保拓司氏のトークショーが行われた(以下のレポはメモと怪しい記憶頼りですので、実際と異なる言い回しや整理してしまっている部分もございます。ご了承ください)。

 

アベ「『ネクサス』でテレビのウルトラマンデビューしました」

長谷川「きょうはこんなにたくさん来ていただいて。当時を思い返すとすごくつらいこともあったんですが(一同笑)、最近会う人会う人、『ネクサス』よかったって言われることが増えて。この作品をやってよかったなって」

川久保「『ネクサス』に関わって10年以上ですけど、いまだに特別な存在で、孤門なのか自分なのか判らないような時代があったのは宝物です」

 

【企画段階】

 『ネクサス』は、映画『ULTRAMAN』(2004)や雑誌とセットになった「Nプロジェクト」のひとつ。プロジェクトを通じて登場するウルトラマンノアが、『ネクサス』最終話にも出てくる。

 

長谷川「Nプロジェクトは、雑誌に出たギンギラギンのウルトラマンが最初で。(自分が)ノアって名前をつけました、居酒屋で(一同笑)。比留間の会議室じゃなくて、居酒屋行ってからが会議のスタート(笑)。連動して映画も、と。偶然もあって、映画・テレビがひとつになってNで統一しようと。製作委員会にも参加して、いろいろ適当なこと言って(笑)。

 (前作の)『ウルトラマンコスモス』(2001)が優しいウルトラマンで、怪獣を殺さない。それは素晴らしい試みだけど、それじゃこれからずっと怪獣を倒せない。ここで1回振り戻そうと。(敵は)感情移入できない怪獣に」

川久保「第1話(の怪獣)見て、とんでもないのが出てきたなと(一同笑)」

長谷川「『ウルトラマンティガ』(1996)から参加させてもらっていて、やり残したことを『ネクサス』でやろうと。フォーマット崩しで、そういう作品は大体うまくいかない。『水戸黄門』でも『必殺』でも大概失敗するけど、長期シリーズではやらざるを得ない。予算の面でも1話で怪獣1体倒せない」

川久保「『コスモス』って1回も倒してないんですか?」

長谷川「いや、宇宙人には容赦ない。ロボットにも(一同笑)。

 (『ネクサス』は)最初は朝じゃなくて、深夜帯でやるっていうのもあったけど、それが朝になっちゃって。朝日で、画面が暗くて見えない。暗いって苦情も来て。立ち上げも混沌としてたね」

川久保「オーディションで渡された台本の第1話に長めの語りがあって、それを読ませてもらって、そのときやったなって。終わったときやれたと思いました。運命的というか」

アベ「『ウルトラマンギンガ』(2013)の主役の根岸(根岸拓哉)くんもオーディションで、おれ受かったと思ったみたい」

川久保「役がおれに寄ってくるというか」

長谷川「おれ(オーディション会場)にいたかな? いたよ?(一同笑)」

川久保「おっかない大人が並んでたオーディション室、覚えてますね。

 最初から(変身しない)と言われてて、何が困ったかって、友だちに言うのが難しい。“変身しない? じゃあ主役じゃないじゃん”って(一同笑)。でも人間として長くいられたのは役者としてはやりがいがあって。ぼくはみんなに委ねていて、ほぼほぼデビューでしたから、とまどったりしながらやってましたね。

 

【撮影の裏話】

 2004年9月が放送スタート。撮影は、その年の夏から進んでいた。

 

川久保「(訓練シーンは)元自衛隊の方が指導してくださって、実際の動きに則ってやって、かなり大変でした。実際に壁を登りました。朝霞基地で撮ってて、子どもたちも集まってきて“ウルトラマンやるんだー”ってワクワクしてくれて。でも当時、『仮面ライダー剣』(2004)も300メートル先で撮ってて、みんなぞろぞろそっちへ。早く放送してくれと(一同笑)。

 『剣』(のライダー俳優)はみんな友だちで、いっしょに盛り上げてるような雰囲気があって。『特捜戦隊デカレンジャー』(2004)も友だちでした」

アベ「(仮面ライダー戦隊シリーズは)質が違いすぎて、ぼくはあまり意識しなかったですね。ウルトラは巨大化するから、変身してからが違うんで。目の前のことで精いっぱいでしたね」(つづく)

 

【関連記事】白倉伸一郎P × 小中和哉監督 × 長谷川圭一 トークショー レポート・『ぼくが処刑される未来』(1)