2018-06-09から1日間の記事一覧
野崎「虚構度の高い部分かと思って読んだんですけど」
金井「モデルは浦辺粂子なんですよ。小津安二郎の『早春』(1956)で淡島千景とあの割といい男…。田浦正巳ね。ふたりは姉弟で、お母さんが浦辺粂子のおでん屋。何で浦辺粂子にこんな子どもがと思うんだけど“おとっつぁんはいい男だったから”という台詞がちゃ…
金井「セット問題と同時に『噂の娘』(講談社文庫)と『「スタア誕生」』(文藝春秋)の違いっていうのは、『噂の娘』には語り手の子どもが読んでる小説が出てくる。それが「秘密の花園」。
野崎「(「早稲田文学」には)片岡(片岡大右)くんが力作を寄せてます。現代詩手帖賞をお取りになったときの写真を、片岡くんが載せています。受賞の言葉が金井エクリチュールそのものですね」
かつて「愛の生活」(『愛の生活・森のメリュジーヌ』〈講談社文芸文庫〉)により鮮烈にデビューしてから作家生活50年を迎えた金井美恵子。