私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

河崎実監督 ロング・インタヴュー “『ギララの逆襲』顛末記。あるいは怪獣映画への異常な愛情。”(2009)(2)

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ベネチア映画祭は、実相寺監督だって行けなかったんだから!!

——最終的に『ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発』〈2008〉の)興行収入はどうでした?

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河崎実監督 ロング・インタヴュー “『ギララの逆襲』顛末記。あるいは怪獣映画への異常な愛情。”(2009)(1)

f:id:namerukarada:20210831161023j:plain 『日本以外全部沈没』(2008)や『地球防衛未亡人』(2014)、『三大怪獣グルメ』(2020)などで知られる河崎実監督。その河崎監督が、初めて念願だった怪獣映画に取り組んだのが『ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発』(2008)である。

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山根貞男 × 鈴木一誌 × 瀧本多加志 トークショー レポート・『日本映画作品大事典』(6)

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【ビジュアル面と装幀(2)】

山根「経済的な問題ではなくてですか。書籍や雑誌でスチールを使うと1.3万円とられる」

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山根貞男 × 鈴木一誌 × 瀧本多加志 トークショー レポート・『日本映画作品大事典』(5)

【本文レイアウト(2)】

瀧本「かな文字は詰めることができます」

鈴木「最初の見本組みでは作品名と本文との行送りを半行にしてるんですね。それを全部同じフラットな1行送りにしちゃった。メインタイトルとサブタイトルとみたいな階層を減らして、組版も階層を減らしてフラットに。フラットにすると1行空けや作品名の太いタイトル文字が効いてくる。組版も本文に見合ってフラットにしていった。

 日本語は詰め打ちをしないと、漢字の画数によって濃淡のでこぼこができる。例えば鬱という字があるとそこだけぼこっとなったりして、誌面がなかなかフラットにならないというのが日本語の組版の宿命なんですね。解消するために文字詰めをする。文字のピッチによって詰めて、均等なグレーに近づいていく」

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山根貞男 × 鈴木一誌 × 瀧本多加志 トークショー レポート・『日本映画作品大事典』(4)

【シリーズ物の扱い】

瀧本「プログラムピクチャーのシリーズものはすごく重要で、しかし監督インデックスで扱っても作品の五十音順の配列にしても、どっちにしてもシリーズはバラバラになっちゃうと。どういうふうにシリーズが判るようにするかで議論しました。結局、巻末にシリーズ名の索引をつけるということで処理しました」

山根「それしかなかった」

鈴木「『日本侠客伝』シリーズがどういう順番だったか知りたいという需要もある」

山根「そういうふうにはなってないですね。だからシリーズだけの事典もこしらえようと思えばできる。

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