読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

飯島敏宏 × きくち英一 × 武幸作 × 荒井豊 × 西田俊憲 × 北野哲也 トークショー レポート・『LEDX-レッドエックス-』(1)

f:id:namerukarada:20170308212723j:plain

 巨大怪獣と巨人との戦いが繰り返されてきた日本。2016年に町田市鶴川に新たな怪獣が出現し、巨人LED-Xが迎え撃つ。その背後にはさまざまな過去が秘められていた。

 和製の特撮映画・テレビにオマージュを捧げた、驚くべき自主映画が『LEDX-レッドエックス-』(2016)。約束事につっこみを入れるマニアックな設定や黒部進古谷敏といった凝ったキャスティングも面白い。『ウルトラマン』(1966)や『ウルトラマンマックス』(2005)を監督し、『金曜日の妻たちへ』シリーズのプロデュース・演出でも知られる飯島敏宏氏がアドバイザーとして名を連ねている。飯島作品では東京郊外を舞台に設定していることが多かったけれども、今回は後述の事情で町田市後援のご当地映画にもなっている。

 3月、横浜市にて『LED-X』の上映とアドバイザーの飯島、総指揮・監督の武幸作、特撮監督の荒井豊、プロデューサーの西田俊憲、怪獣対策専従チームSAMの元隊員役のきくち英一、バラズ役の北野哲也の各氏が出席するトークショーが行われた。怪獣ヴァベラも登壇(以下のレポはメモと怪しい記憶頼りですので、実際と異なる言い回しや整理してしまっている部分もございます。ご了承ください)。

 

【企画段階】

西田「この映画はですね、企画は一昨年の夏からで、準備に入りまして。完成まで1年ちょっとですか。低予算、低予算とみなさんおっしゃいますけど、100万200万ではできなくて大台ですよ。

 制作は1年で、新人監督映画祭に出展させていただいて。ジャパンプレミアムをいただいて、いまに至っています」

「居酒屋で荒井監督に特撮についてお話聞いて、面白い世界だなと。

 私が飯島先生に直接お電話して、こういう作品をつくりたいんですがとお願いして、今回アドバイザーの立場に立っていただいて。スタッフに町田(在住)はいない?」

荒井「ぼくは『ウルトラマン』や『ウルトラQ』(1966)の世代なので。18、19でヒーローショーもやってまして。飯島監督は神さまで、それを監督がサラッと話しかけて(笑)。

 きくちさんとは10年くらい(のつきあい)。勝手に師匠と思ってますけど」

きくち「こんちきしょう?(笑)」

飯島「いつのまにか関わってしまった(一同笑)。(飯島氏が長年協働した)木下恵介さんと彼(武氏)のお父さんが知り合いで、最初は怪獣映画という話はなかったけど、そういうのをやりたいと。

 町田で映画祭をやってて今年で3年目。町田も栄えているようで、そうでもないと。鶴川という駅で和光大学もあるけど、そこのホールも活用して町おこしをしようと。その事業の一環で、この映画のお手伝いを。町田市はお金なくて主催でなく、後援。

 最初は監修という話でしたけど、ぼくは木下さんや円谷英二さんみたいな大監督じゃないからアドバイザーと。

 ぼくは実相寺昭雄くんと違ってCG容認派。でも最近の作品は、光線合戦みたいになっちゃって、なんか違うなって思いがあった。そこにヴァベラのデザインを見て面白いなって思って、お手伝いしようかなって思いが出て。光線が肥大化するのに抵抗があって、(現場で実際に)パッと火がつくとか、そういうアコースティックなのならお手伝いしたいと」

荒井「特撮には計算できない面白さがあるかなって。CGは、ある意味で計算できる。この爆発がここに来てとか。でも特撮は本番で失敗してもピントが合ってなくても、ものすごく迫力があるから使おうとか。

 西田さんはテレビ神奈川のディレクターで、最初は監督だったけど、話を進めてるうちにプロデューサーがいいなと。いろいろきつい部分を押しつけることに」

西田「だまされたね(笑)。ぼくは何十年もテレビ局にいた人間で、ドラマは何本かあったけどスクリーンは初めて。スタッフの方にお会いしたら、台本の監督のところに自分の名前が入ってて、丁重にお断りしたけど、その後にプロデューサーでと。でも映画とテレビはものすごく違ったなと。達成感はありますね」

ウルトラマン Blu-ray BOX I

ウルトラマン Blu-ray BOX I

 

【制作・撮影のエピソード (1)】

荒井「飯島さんは、殺伐としたものにしないでほしいと」

西田「“殺すぞ”とか、子どもが使っちゃいけない言葉は極力除外」

荒井「銃が出てきても、撃つシーンはない。「アームズマガジン」さんとかとタイアップさせていただいたんですが」

飯島「とにかく(投げ出さないで)つくりあげてくれと言いました」

荒井「(ヒーローを)3体にしたのは、脚本家と監督のこだわりですよね。『スタンド・バイ・ミー』(1986)みたいに、いろんなキャラを出していきたいと」

「ロケ地もタイアップで、飯島さんにつないでいただきました」

飯島「町おこしって言っても(怪獣の)町壊し(笑)」

きくち「よくOKしたね」

飯島「役場の人事異動もあって、次の人が出てきて“聞いてない”“聞いてない”と。

 撮影は、ぼくの家の近くでやっていたときは深夜までやりました。まだやってるのって(笑)」

「あのときは夜の2、3時まで」

飯島「途中では、これをお金取って見せるのって言いましたよ。やっぱりアドバイザーと一応名前が出る以上。周りにはお止しなさいって言う人もいたけど、円谷以外でこういうことをやる若い人を応援しようと。黒部くんと古谷くんは別ルートで口説いて。待ち時間も和気あいあい…だったかどうかは知らないけど(笑)、座敷でバカ話して待ってましたね」(つづく)

 

【関連記事】飯島敏宏監督 × 古谷敏 × 桜井浩子 トークショー・『ウルトラマン』(1) 

飯島敏宏 「ウルトラマン」から「金曜日の妻たちへ」

飯島敏宏 「ウルトラマン」から「金曜日の妻たちへ」

 

にほんブログ村 映画ブログへ