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私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

金子修介 × 井上伸一郎 トークショー レポート・『ガメラ2 レギオン襲来』『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(2)

金子修介 映画

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【ランドマークの破壊 (2)】

金子「『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(1999)の京都駅も、歓迎しますという感じで。だけどイベントのとき、京都のビルの人が“私はガメラを許さない”と(一同笑)。

 その後は世知辛くなってきたかな。××区の△△も、別の映画の企画で、あれ壊すのをクライマックスにしようとしたらダメだと」

井上「私が感動したのは、京都駅の中で戦うのが斬新で。(登場した建物は)何十年もファンの中で残る。壊してもらったほうがいいですね。いまでも京都に出張するときはホテルに泊まって、ここにイリスがいたって追体験してますね」

金子「ビルの中で戦うのが新鮮だったんですけど。ガメラシリーズでは厳密に打ち合わせしてたんだけど、特撮で材木を飛ばしてたのが本編で再現できなくて。ちょっと無理だった。いま見るとそう思うかなと。思わないかな(一同笑)」

【舞台設定について】

 『ガメラ2 レギオン襲来』(1996)では、宇宙からの敵・レギオンが北海道に出現して南下。

 

金子「(1作目は)南からだったから、次は北だと。ソ連の脅威みたいな。既に崩壊してたんで、もう関係ないだろうと。前の時代ならソ連の暗喩と言われたかもしれないけど。でも崩壊しても、イメージが残ってて」

 

 中盤では大爆発により、先述の通り仙台が消滅する。

 

金子「最初はタワーで、次は城と。樋口(樋口真嗣)さんは日本家屋とか、細かいのが好きなタイプ。最初は浅草で、浅草寺を壊して戦う案があって、『大魔神』(1966)みたいなのをつくりたいという発想があったのかもしれない。ぼくもいいと思ったんですが、ロケハンしてみると花やしきとかちょっと(一同笑)。高速道路が縦横に交差してるほうがいいかなと。それで会津に。あんときは会津若松城を壊そうとしてロケハンしてたんだけど、ちょっとな…(一同笑)。その足で仙台に行ったら、これ大都会じゃないか。壊しがいがある(笑)」

井上「丸ごとなくなっちゃいましたね。(後半では)首都に侵攻するレギオンを足利で食い止める」

金子「足利はロケハンでこのへんかなって。みんな、「渡良瀬川」の森高千里のファンだから、歌をイメージしながらロケハンして。それで防衛ラインは足利になって(一同笑)利根川に。田舎で道路があって、ドラッグストアやスーパーが集まってる、どこにでもある風景。共感できるんじゃないかなと」

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自衛隊について】

 ガメラシリーズでは自衛隊が撮影に全面協力しているけれども、1作目の準備中には議論があったのだという。

 

金子「『ゴジラvsモスラ』(1992)のとき、自衛隊モスラの幼虫を攻撃したんですね。それで、モスラがいい怪獣で、何で攻撃するんですかと子どもから投書があって、それ以降(自衛隊は)ゴジラに協力しないことになったんですよ。それがあってガメラ(『ガメラ 大怪獣空中決戦』〈1995〉)のときに、自衛隊が出ないかもしれないと。いや、台本からしてこうなんで。でもプロデューサーは警察で何とかできないかと(笑)」

井上「『仮面ライダークウガ』(2000)みたいですね」

金子「ヘルメット部隊みたいなのでできないかと。そういうのあったけど、でもプロデューサーが広報と交渉してくれて、民間との演習であり正しい姿を伝えてくれるなら協力するというふうになって、ガメラでは協力してもらってたんですね。(ゴジラでは協力しなくなっていて)『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』(2001)では防衛軍ってことにしたんで、兵器は架空ですね」 

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 『ガメラ2』では自衛隊の演習場に電柱や看板などを持ち込んで市街地に見立てるというアイディアにより、そのへんの道を戦車が疾走しているかのような映像が実現した。

 

金子「演習場に美術を配置して。民間から金とっちゃいけないから、ただ。すごくお金がかかってるように見えるけど」

井上「画的にも豪華ですよね」

 

【その他の発言】

金子「(『ガメラ3』では)撮影のとき、泣かせに走ったってのがあったかもね。結構みんなとんがってきて、これで終わりにしようって雰囲気が強くなってきてたけど、ぼく自身はつづけたほうがいいと思っていて、でも無理かなって感じで。“ガメラ4”はどういう形でできるかなって考えてはいましたけど。興行成績がよくなくてそれ以上はできなかったと。『ガメラ2』がいちばんよくて、『ガメラ3』は下がって、そうなるとなかなか4とはいかない」

 

金子「(俳優陣は)みんなやりたがってましたね。伊原(伊原剛志)くん、小野寺(小野寺昭)さんにしても。小野寺さんもこういうのやりたかったって。出てくれる人には喜んでやっていただきましたけど。螢雪次朗さんは『ゴジラ』でも、怪獣を発見するのはおれだっていうプライドがあって。××さんはちょっと説得的なミーティングがあって、監督と話すので(出演が)厭ですってのは当然ないけど、どういうふうに芝居するか説明して出てもらいましたね」 

 

 金子監督は、発熱のため時おりつらそうな表情を見せながらも、快活に答えておられた。

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