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私の中の見えない炎

おれたちの青春も捨てたものじゃないぞ まあまあだよ サティス ファクトリー

藤子不二雄A インタビュー(1998)・『まんが道』『愛…しりそめし頃に…』(1)

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 藤子不二雄A『愛…しりそめし頃に…』(小学館)は、藤子Aの自伝漫画として長年に渡って描き継がれてきた作品である。前作の『まんが道』(中公文庫)は1970年にスタートしており、『愛…しり』と合わせて43年もの長きに渡って描かれてきたわけだが、遂に2013年に連載が完結したのであった。昨2012年のトークショーにおいて、作者の藤子不二雄A先生はまだまだつづけたいというニュアンスで話しておられたので、このタイミングで終わるというのは、驚きだった。

 『まんが道』『愛…しりそめし頃に…』の概要・魅力についてはこちらの記事(http://d.hatena.ne.jp/koikesan/20130412)が巧みにまとめておられるので、特に付け加えることもないのだけれども、おそらく他の読者の方々と同じように、筆者は小学生ぐらいで『まんが道』を初めて読み、大人の世界にあこがれと恐怖(?)を感じた。やがて初めての定期試験、就職、ひとり暮らし、転職と実人生の転換点を迎える度に、『まんが道』を思い出したものであった。 

 最近書棚を整理していると、15年前の1998年に刊行された別冊宝島『ザ・マンガ家』(宝島社)が出土。その中に藤子不二雄A先生が『まんが道』『愛…しりそめし頃に…』を語るインタビュー記事があったので、引用してみたい(字数の関係上、A先生の発言に絞り整理しました。また明らかな誤字は訂正してあります)。

 

藤子・F・不二雄藤本弘)との出会いと若き日々 (1)】

 最初『少年チャンピオン』の編集長から、漫画教室を4ページやってくれって言われたんです。でも4ページ全部漫画教室に使うのもなんだから、2ページを漫画教室にして、残り2ページを僕が漫画家をやってきた自伝的なものを描こうかと始めたのがきっかけなんですよ。僕はわりとタイトルを決めるのが好きなんで、『まんが道』っていうタイトルもすぐ浮かんできて。でも時々あれ、“まんがどう”と読まれちゃったりするんですよ。それだとなんか、武道みたいですよね(笑)。言葉として定着してくれて、とてもうれしいですね

 

 (小学5年生のときに)氷見の田舎から高岡という大きな街に引っ越して、非常にコンプレックスがあってね。まして僕は非常にチビで人見知りの激しい坊っちゃんだったから(笑)、いきなり友達なんかできないわけですよ。それで初日か2日目かは忘れちゃったけど、休み時間にひとりで落書きなんかしてたんです。そうしたらそこに彼が来て。田舎は君をお前って言って、必ず後ろに“のぉ”をつけるんですけど、「お前漫画うまいのぉ」って話かけてきたんです。それでふっと横見たらやせた子が立ってて、「お前もなんか描くの?」って言ったら「描くよ」って。いまでもよく覚えてますよ

 

 藤本君にしろ僕にしろ、当時は非常に人見知りする子だったから、知らん人と口聞くっていうのはあり得ないわけですよ。それでよく藤本君が僕に声かけてくれたなって。いまでも非常に不思議な気がしますよね…(つづく)

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