【『男たちの旅路/車輪の一歩』(2)】
中村「山田さんとつき合いのあった若者たちが稽古場へも来てくれて、車椅子から降りたらどうするかとか。少女(斉藤とも子)のアパートが階段になってるので、どうするか。匍匐前進みたいにするのを、稽古場で自らやってくれましたね。随分知らない世界を知りながらつくったドラマ。
山田「そのうち、映画もだんだん厳しくなってきて色々なことがあって。なんか脚本家になったほうが自分を自由に表現できるんじゃないかって思い始めたのね。もちろん外的事情もいろいろあって、それで七年間いて辞めちゃったんです。辞めてからはもうずっと、辞める前から脚本書いてたからね。実に自然な感じでね。悲壮な感じで辞めたりしたわけでもなんでもないしね。なんかぼこっと辞めてぼこっと翌日から脚本家だったって感じでしたね。
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