【清順演出について (2)】
葛生「『関東無宿』(1963)で真っ赤になるところは、B班の撮影から帰ってきたらステージのあの部屋があって、やたらに美術(スタッフ)があっちこっちに。手が足りないから照明も手伝って、障子に細工して何やってんだと思った。台本にないし。(本番で)バーンと倒れて、びっくりしましたね」
岡田「計算されてるね。鈴木さんはすっごく考える。撮影中は夜も寝なかった」
葛生「撮影中は布団に入らない。突っ伏して寝て」
野呂「俳優泣かせですよ。寝ないで考えて、台詞を変えちゃう。(台本の)号外がいつも回って、覚えるの大変。だから寝てください、と。トイレで考えるって言うから、トイレも入らないでください(一同笑)」
葛生「監督が台本直すの当たり前のことで、いまはシナリオライターが怒るけど。きのうの台詞がきょうは全然変わってるというのは、しょっちゅうありました」
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